江華物語

王子井

民の心を込めて作った塩辛スープカルビが誕生した、
王子井

塩辛スープカルビを作る姿 【 塩辛スープカルビを作る姿 】

13世紀初めに突如勢力を拡大したモンゴル帝国はアジア全域を恐怖に陥れ、1232年にはついに高麗を攻撃しました。高麗王室は都を急遽江華島(カンファド)へ移しました。高麗王室を移して来てから江華島では全てが慌ただしくなり、足りないものも多い状況でした。
夜明けに突然、ウンリョンの家に宮殿から人が訪ねてきました。ウンリョンは料理の腕がいいことで有名な女性でした。王様に捧げる料理を作るように頼まれた彼女は悩みました。一体どんな料理を作ればいいのでしょうか。悩んでいたウンリョンは膝を打ちました。

「よし!それだ!」ウンリョンが思いついた料理は「塩辛スープ(チョックク)カルビ」でした。彼女は食材を探しに出かけました。最初にアミの塩辛を買いに外浦里(ウェポリ)に行きました。江華島のアミの塩辛はコクがあり、おいしいです。礼成江、漢江、臨津江が合流する江華の海は淡水と海水が混じり合うため、海老の生息地として最適です。産卵のために江華の海へ集まったアキアミでいっぱいの海は江華島の誇りで宝物です。特に、夏から秋にかけて産卵が始まると江華島の近海はほとんど海老だらけになります。これらを捕まえて天日塩で塩漬けすれば最高の味の塩辛になります。その次に彼女は、新鮮な豚肉を買いに行きます。豚のカルビだけを注文し、脂身を全部取り除いて江華島アミの塩辛で味付けをしてから1日熟成させました。豚肉をアミの塩辛と一緒に食べれば絶対にお腹を壊すことはないと言われていたからです。それほど豚肉とアミの塩辛は相性がいいです。
翌日、ウンリョンは食材を持って高麗宮へ向かいました。土鍋の真ん中にアミの塩辛で味付けした豚肉を置きました。朝作った豆腐や裏山で採ってきたきのこ、畑で育ったズッキーニなど新鮮な野菜をぐるっとまるく並べました。ここにじゃがいもを入れると淡泊な味になり、白菜を入れるとさっぱりした味に仕上がるでしょう。

王子井で水を汲むウンリョン 【 王子井で水を汲むウンリョン 】

この後は澄んだ新鮮な水を汲みに行きます。高麗宮を建てる時、宮殿の東側に東宮という、将来王様になる世子(皇太子)の居所を設けました。後に元宗になる王子「植」が暮らす空間です。その王子様の居所で使われる水を調達する井戸があり、その名は「王子のための井戸」という意味の「王子井(ワンジャジョン)」です。王子様は毎朝この水を入れて作ったどんぐりこんにゃくが大好物なので、これからウンリョンはどんぐりこんにゃく入りクッパ(ムッパプ)と塩辛スープカルビを献上しに行きます。江華の肉と野菜、アミの塩辛で丁寧に作った塩辛スープカルビには江華島民の心が込められています。

More Info:ワンジャジョンムッパプ
  • 住所: 仁川広域市江華郡江華邑北門ギル55
  • 電話: 032-933-7807
  • アクセス: 高麗宮址に行く道の右側の道に沿って進んだ左にある。
  • 旅行作家おすすめのグルメ店: ワンジャジョンムッパプ(032-933-7807)は塩辛スープカルビとどんぐりこんにゃく入りクッパの他にどんぐりこんにゃくのチヂミも珍味です。ワンジャジョンから江華山城の北門に行く道にあるプクサンイヤギ(032-932-5180)はゆったりした憩いの場です。
  • 周辺名所: 江華山城北門、北将台、五泣湧水、高麗宮址
  • 高麗宮址を背景にしたどんぐりこんにゃく入りクッパ【 高麗宮址を背景にしたどんぐりこんにゃく入りクッパ 】
  • 塩辛スープカルビがぐつぐつ煮えている様子【 塩辛スープカルビがぐつぐ
    つ煮えている様子 】
  • 海外にも紹介された塩辛スープカルビ【 海外にも紹介された塩辛スープカルビ 】
  • どんぐりこんにゃく入りクッパと塩辛スープカルビが有名なワンジャジョンムッパプ【 どんぐりこんにゃく入りクッパと塩
    辛スープカルビが
    有名なワンジャジョンムッパプ 】
  • 塩辛スープカルビに入る食材【 塩辛スープカルビに入る食材 】
  • 塩辛スープカルビの秘味、アミの塩辛【 塩辛スープカルビの秘味、アミの塩辛 】