伝統茶

独特な味と香りが特徴の韓国の伝統茶は、多岐に渡る効能の良さで広く知られています。定番のユジャチャ(柚子茶)を始め、オミジャチャ(五味子茶)、サンファチャ(双和茶)など、今ではスーパーや市場、伝統カフェなどで手軽に購入できるようになりました。

  • 写真:ユジャチャ(左)写真:ユジャチャ
  • デチュチャ(右)写真:テチュチャ

ユジャチャ(柚子茶)

韓国の伝統茶としては最もポピュラーなお茶で、柚子の甘酸っぱい味や香りが味わえます。ビタミンCやベータカロチンなどの有効成分を豊富に含むため、疲労回復、殺菌効果、風邪の予防や美容効果に優れているとされています。酸味が強いため用途の少なかった柚子の皮を使ってお茶を作り始めたのがきっかけで、今では韓国はもちろん、海外でも広く愛飲されています。

テチュチャ(なつめ茶)

なつめを煎じて作る伝統茶です。ほのかな酸味となつめならではの甘みが特徴のお茶で、なつめを意味する「テチュ」は、古くから韓方や料理に欠かせない食材として重宝されてきました。カリウムや亜鉛などのミネラルや鉄分、食物繊維などが豊富に含まれており、風邪や解熱、食欲不振、冷え性、老化防止、疲労回復など、多岐にわたる効果が期待できます。

  • 写真:オミジャチャ(左)写真:オミジャチャ
  • スジョンクァ(右) 写真:スジョングァ

オミジャチャ(五味子茶)

5つの味を含むことから「五味子(オミジャ)」と呼ばれているチョウセンゴミシの実は、古くから韓方薬に使われてきたほど、その効能が広く認めれています。この五味子は煎じると鮮やかな赤色を発し、飲むと独特な酸味と甘みが感じられます。秋に採取された赤い果実を乾燥させたものを主に使用し、お湯に入れて飲んだり、水に一晩浸して砂糖や蜂蜜と一緒に飲む方法が一般的です。精油やリグナン、ビタミンCなどが豊富で、滋養、強壮、疲労回復などに効果的とされています。

スジョングァ

食後のデザートとして定番のスジョングァは、干し柿の甘みとショウガやシナモンの辛味が特徴の伝統茶です。食後の口直しとしてシッケと共に昔から親しまれてきたお茶で、最近では缶やペットボトルに入ったものを簡単に入手できるようになりました。体を温め、胃腸を保護し、気の流れをよくするため、風邪や二日酔い、貧血や消化不良などに良いとされています。

  • 写真:シッケ写真:シッケ
  • サンファチャ写真:サンファチャ

シッケ

食後のデザート感覚で気軽に飲めるポピュラーな伝統茶の1つです。日本の甘酒に似ているもののアルコール成分はなく、もち米と麦芽の発酵によるまろやかな甘みが特徴です。消化不良や食欲不振、吐き気や下痢に効果的な麦芽の効能で、食べ過ぎた後の消化を助けるため、ソルラルや秋夕、誕生日やイベントの際の食後のデザートとして愛飲されています。

サンファチャ(双和茶)

サンファチャは、桂皮や甘草、芍薬や当帰の根など、十数種類の韓方薬をじっくり煮出して作るお茶で、ほろ苦い味が特徴です。疲労回復やストレス緩和、リラックス、臓器の働きを良くするなどの効果があり、疲れていたり、ストレスが溜まっているときに滋養茶として飲むのがお勧めです。

  • インサムチャ写真:インサムチャ
  • 緑茶(右) 写真:緑茶

インサムチャ(高麗人参茶)

世界的にも有名な韓国の高麗人参を使った健康茶です。お湯でじっくり煮出して飲むものと高麗人参の粉をお湯に溶かして飲むものがあります。高麗人参はその効能が多岐に渡ることから、古くから万能薬として広く珍重されてきました。特にジンセノサイドやビタミン、ミネラルを多く含み、疲労回復、胃腸回復、冷え性改善、ストレス解消、滋養強壮などの効用があるとされています。今ではスーパーや市場、大型マートなどで濃縮液や顆粒タイプのものが販売されている他、伝統茶カフェなどでも気軽に飲むことができます。

緑茶

韓国のお茶の歴史の始まりは諸説ありますが、新羅・興徳王時代に、遣唐使であった金大廉が種子を持ち帰ったことが有力とされています。その後高麗時代の仏教の発展と共に茶文化の最盛期を迎えるものの、朝鮮時代の儒教の興隆により仏教が衰退し、お茶の生産は減少し茶外茶の普及が進みました。1970年代から本格的な緑茶の復興が始まり、現在では、アイスクリームやかき氷、ケーキやクッキーなどのスイーツやご飯やおかず、さらには美容など多岐に渡り愛用されるようになりました。

主に慶尚南道河東花開や全羅南道宝城郡、そして済州島などの温かく降水量の多い場所で栽培されています。