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2020年注目のトレンド・腸内環境改善の切り札、
キムチ!

  • Tag etc Food History Trend
  • 日付2020/02/03
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さまざまなキムチ

フェイスブックは2019年12月12日、「The 2020 Topics and Trends Report From Facebook IQ」を発表、健康志向が強いオーストラリアの項目で、腸内フローラなど腸内環境を整えるキーワードを2020年のトレンドとして予測、その中で韓国を代表する発酵食品・キムチについても言及しています。
このように健康志向の世界の人々が注目する韓国のキムチ。もし今年2020年、訪韓されるご予定があれば、観光地めぐりだけではなく韓国が誇る発酵食品・キムチをめぐる旅に出かけてみるのはいかがでしょうか。
日本でもキムチが日常の生活に定着してきた感がありますが、ではキムチとは一体いかなる食べ物なのでしょうか。ただ単に韓国の人々が食事の際に必ず口にする発酵食品と思いがちですが、実はキムチ、知れば知るほど、その奥深さに驚かさせる韓国伝統の食品です。
今回は1986年韓国初のキムチ専門博物館・キムチ博物館として開館し、現在は外国人観光客が大勢訪れるソウル・仁寺洞(インサドン)にあるミュージアムキムチ間(カン)をご紹介、キムチの誕生から歴史、キムチの種類に至るまでキムチの様々な姿に迫ります。

Tip) キムチといえばこの博物館、「ミュージアムキムチ間」!
ミュージアムキムチ間
ソウル 仁寺洞にあるミュージアムキムチ間は、様々な展示や体験を通じて「キムチ」を知り、韓国のキムジャン文化を実感できるキムチ専門博物館。
2015年3月 、米CNNトラベルが選ぶ「世界のトップ・フード・ミュージアム11(11 of the world’s top food museums)」の記事の中で、韓国から唯一選ばれたのがこの博物館です。
博物館の観覧は4階からはじまり、階を降りながら順番に観覧します。4階にあるチケットブースでチケットを買ったら、チケットのバーコードを使って館内の展示室を自由に観覧することができます。なお、チケットブースに申し出れば、日本語・英語・中国語によるオーディオサービスもご利用になれます。このほかにも、英語で行われるキムチ作り体験プログラムもあります。

映像でキムチミュージアム間を体験したい方はこちら!

[VisitKorea] Visit Museum Kimchikan!

※2020年3月1日よりYouTubeではIE(Internet Explorer)がサポート対象外となります。本動画はYouTube上でのサービスのため、Google Chrome、Microsoft Edge、Firefox、OperaなどIE以外のブラウザでご覧ください。

キムチの誕生と歴史:キムチは起源は?

キムチの誕生と進化の歴史を垣間見ることができるミュージアムキムチ間4階展示室

韓国をはじめ、いまや世界の人々がおいしく味わっているキムチ。そのはじまりはいつからなのでしょうか。
キムチの誕生は4世紀以前の漬物の野菜から由来します。韓国の先人たちは野菜を保存する方法として、チョリム・漬けるという手法を編み出しました。野菜を適度な温度の場所で発酵させ、漬物の野菜を作ります。
5世紀から6世紀に入り、漬物の野菜は「チャンアチ(チャンアッチ=장아찌) 」のような形に発展します。
この頃になると、野菜を塩や醤油、酒粕などと一緒に漬けるチャンアチ、 大根を塩を多めにまぶして漬けるキムチ・チャンジ(짠지)のようなキムチが登場します。
さらに12世紀から14世紀ごろになると、野菜に生姜、ニンニク、ネギなどを混ぜて作ったヤンニョムが加えられたヤンニョムキムチや、辛さがほとんどないムルキムチ(水キムチ)が作られ始めます。
そして、15世紀から16世紀になると、チョッカル・塩辛が作られるようになり、塩で浅漬けした白菜や大根などを刻んで、塩辛の汁・チョククと混ぜ合わせて作るソッパクチ(섞박지)が登場します。
朝鮮時代中期の17世紀から18世紀ごろになると、海外から入ってきたコチュ・唐辛子がキムチの材料に使われるようになりました。
朝鮮時代末期になると、葉が重なって丸く球のようになる結球白菜が普及するようになり、白菜の葉と葉の間にキムチのヤンニョムを塗り込んで丸ごと漬けるトンペチュキムチ(통배추김치)や、大根などを刻みヤンニョムと混ぜ、それを白菜の葉で包むように作るポッサムキムチ(보쌈김치)が作られるようになります。今日の私たちが食べているキムチに最も近い形のキムチが、ちょうどこの時代のキムチです。

キムチだけの特別な空間:昔の台所の様子

昔ながらの台所の様子を再現したミュージアムキムチ間のキムチ舎廊房展示室(提供:ミュージアムキムチ間)

キムチを語る上で、忘れてはならないひとつが、昔の台所にあった、かまど。
韓国伝統のかまどは暖房と炊事を同時に行うことができるという特徴があります。しかし、かまど自体が熱を外へ逃がしてしまう土や石でできているため、高温を出せる十分な火力を作り出すことができません。そのため火を使う料理を行うとき、どうしても強火が使えず、おのずと強い火力を使わない調理方法や、火をできるだけ使わないような料理にシフトしていきました。これら要因により韓国の食文化は長期保存が可能な食品や発酵食品の方へと軸を移していくことになります。発酵食品であるキムチも、そんな韓国の伝統の台所事情の中から生まれた食品とも言えます。

キムチの種類:地域・季節などによりさまざま

さまざまな種類のキムチ

では、キムチの種類はどのくらいあるでしょうか。一般にはあまり知られていないキムチも無数にあり、近年ではさらに斬新なアイデアのキムチなども生まれていることもあり、正確には把握しきれない面もありますが、韓国の一般家庭で食べられているキムチの種類だけでも、およそ300種類を超えるものと思われます。
また、その地元だけで漬けられるキムチ、キムチが漬けられ季節、キムチに使われる食材などによって、キムチの種類は多岐にわたっています。

(上から時計回りに)キムジャンキムチ、ヨルムキムチ、トンチミ

キムチはその地方によってさまざまな種類があるのも特徴。
首都ソウルやその近郊の京畿道(キョンギド)地域のキムチは、塩分ほどほどの味わいのキムチが多く、チョッカルを多く使うのが特徴となっています。韓国で一番よく食べられる白菜のキムチ・ペチュキムチがまさにそのソウルや京畿道地域のキムチです。
「味のふるさと」として名を馳せている韓国南西部・全羅道(チョルラド)地域のキムチは、唐辛子の辛さが効いてやや塩辛いのが特徴。全羅道を代表するキムチとしては、ほろ苦い味が特徴のキク科の植物・イヌヤクシソウのキムチ・コドゥルペギ(コドゥルッペギ) キムチや、海南(ヘナム)のカッキムチ(カラシナキムチ)、羅州(ナジュ)のトンチミなどがあります。
新鮮な魚介類がすぐに手に入る地方では、魚介類をキムチの食材に使っている場合もあります。
韓国東部の江原道は魚介類を使って作った発酵食品・食醢(シケ・シッケ)の一種でカレイを使ったカジャミ 食醢、 イカなどの魚介類を主な材料にしたキムチもあります。
忠清道(チュンチョンド)では、キムチにイシモチの塩辛・チョギチョ、イチモチの一種・黄石魚(ファンソゴ)の塩辛・ファンソゴチョ、アミの塩辛・セウチョなどを加えます。
韓国は四季の移り変わりがはっきりとしており、季節ごとにキムチを漬けて食べる文化もあります。
春にはセリのキムチ・ミナリキムチや、晩秋から初冬にかけて植えて栽培し越冬した白菜を使ったオルガリペチュキムチを、夏には水分をふんだんに含んだ若大根のキムチ・ヨルムキムチや、キュウリを使ったムルキムチを、秋には唐辛子、えごまの葉、あさつき・わけぎのような細長いねぎを使ったキムチを、冬にはヤンニョムたっぷりのキムジャンキムチを主に食べます。

ミュージアムキムチ間のキムチウム展示室

ミュージアムキムチ間の「キムチウム」展示室には、韓国の様々なキムチや世界の漬物の実物を展示しており自由に観覧することができます。展示室の温度はキムチの保存に最適な温度を維持できるよう、涼しく低温を維持しています。なお、この展示場の名称「キムチウム」は古の時代にキムチを貯蔵する穴蔵(ウム)に由来しています。

キムチの材料&成分:様々な材料の中に含まれる善玉菌

キムチ作りに欠かせない食材・調味料

今度はキムチに使われる材料を見ていきます。キムチに使われる材料にはどんなものがあるのでしょうか。キムチの種類が地域、季節、形態ごとにさまざまあるように、使われる食材も千差万別。
白菜のキムチの場合は、白菜を主原料に、塩、ニンニク、しょうが、カタクチイワシの魚醤・ミョルチエクチョ、アミの塩辛・セウチョ、唐辛子粉、もち米で作った糊などさまざまなヤンニョムの調味料や食材を加え漬けます。さまざまな食材を用い作るキムチは独特な味わいを醸し出すだけでなく、漬け込む過程で素材それぞれが発酵・熟成・殺菌・栄養など様々な面で相互作用し、体によい食品となります。

キムチは2001年、国際食品規格委員会(CODEX)で正式に国際規格が制定され、また米国の健康雑誌『Health(ヘルス)』で世界の五大健康食品の一つに選ばれた食品でもあります。
キムチの中には リューコノストク(Leuconostoc)、ラクトバシラ(Lactobacillus)、ワイセラ(Weissella) など、さまざまな善玉菌が含まれています。キムチのヤンニョムの主な材料となっている唐辛子粉・コチュカルだけ見てみても、ビタミンCが多く含まれ、キムチのみ食べた場合でもビタミンCを単独で摂取したのと同じ効果があるといいます。

キムジャン文化:韓国唯一の食文化

キムジャン文化

キムジャンは秋から初冬にかけて、キムチをみんなで漬けて食べる韓国独自の文化をいいます。世界で唯一のキムジャン文化は、韓国国内で地域と世代を超えて幅広く伝承されてきました。
特にキムチを共に作り、分かち合い食べるキムジャンの文化は、韓国の人々が隣人と分かち合いの精神を実践し、韓国人としてのアイデンティティや所属意識を持たせるそんな役割も果たしています。
また、キムジャン文化は、天然素材を創意的に使い作り上げた韓国食文化の代名詞でもあります。
このような理由から、2013年、キムジャンは「キムジャン、キムチ作りと分かち合い文化」として「ユネスコ人類無形文化遺産」に登録されました。

TIP) キムチ作り体験にチャレンジ!
ミュージアムキムチ間のキムチ作り体験
ミュージアムキムチ間では外国人向けのキムチ体験プログラムを実施しています。キムチに馴染みの少ない外国の方々あるいはキムチについてもっと深く知りたい外国の方々が楽しみながら参加できるプログラムとなっています。プログラムは英語で行われ、 ペチュキムチ(白菜キムチ)、酸味が絶品の白キムチのうち、作ってみたいキムチを選んであらかじめ予約します(2020年3月までは白キムチ作りプログラムのみとなります) 。キムチ漬けの体験は韓国の食文化を知る貴重な経験となることでしょう。もう少し自由な雰囲気でキムチに関するプログラムを受けてみたいという方には一日キムチ体験(DIYセルフキムチ)もあります。日本語・英語・中国語で書かれた説明書きを見ながら、自らキムチを作るプログラムで、ミュージアムキムチ間の人気プログラムにもなっています。
他にもキムチ作りが体験できる場所としては、ソウルキムチ文化体験館(ソウル・明洞)、コリアハウス全州韓屋村全州キムチ文化館金順子名人キムチテーマパーク海南東海キムチ村漣川(ヨンチョン)哨城(チョソン) キムチ村光州キムチタウン、食品名人体験広報館(ソウル・江南)、ミミキムチ体験館(釜山・草梁洞)、テソンキムチ文化体験館(京畿道平沢市)などがあります。体験施設により最低実施人数の設定、団体のみの申し込み受付、実施時間帯、体験できるコースの種類などまちまちですので、詳しくは各体験施設に直接お問い合わせの上、お申込みください。
More info
ミュージアムキムチ間(カン)
  • ☞ 所在地:ソウル特別市 鍾路区 仁寺洞キル 35-4ミュージアムキムチ間4~6階(서울특별시 종로구 인사동길 35-4 뮤지엄김치간 4~6층)
  • ☞ 最寄駅:
    ソウル地下鉄3号線安国駅下車、6番出口から徒歩約5分
    ソウル地下鉄1号線鐘閣駅下車、3番出口または3-1番出口から徒歩約5分
  • ☞ 利用時間:10:00 ~ 18:00、月曜日。元日(1月1日)・ソルラル(旧暦1月1日)及び秋夕(旧暦8月15日)連休・クリスマス当日は休み
  • ☞ 利用料金: 大人 5,000ウォン、青少年3,000ウォン、子ども 2,000ウォン
    ※ 大人:満20歳~満64歳、青少年:満8歳~満18歳、子ども:生後36か月~満7歳
    ※ 館内韓服体験料1,000ウォンは別途徴収
    ※ キムチ作り体験プログラム体験料金も別途徴収
  • ☞ キムチ作り体験プログラム: 白キムチ20,000ウォン、白菜を丸ごと漬けるトンペチュキムチ 20,000ウォン、一日キムチ(1日に食べられる量だけ作るキムチ体験) 6,000ウォン、キムチ工房(エコバック作り)6,000ウォン
    ※ プログラムごとの所要時間は公式ホームページをご覧ください。
    ※ トンペチュキムチ・白キムチプログラムは英語でのみ行われます。
    ※ 外国人キムチ体験については2020年1月から3月まで期間白キムチのみ(4月以降については未定)
  • ☞ 問合せ:+82-6002-6456 (韓国語)
  • ☞ ホームページ:https://www.kimchikan.com (韓国語・日本語・英語・中国語)

  • 韓国観光案内電話+82-2-1330 (日本語・英語・中国語・ロシア語・ベトナム語・タイ語・マレー/インドネシア語)

※上記の内容は2020年1月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。