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実り豊かな季節の伝統行事「秋夕」

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  • 日付2018/08/21
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秋夕を代表する餅・ソンピョン

韓国の秋の一大伝統行事といえば秋夕(チュソク)。
漢字語を用いない純粋なハングル表記ではハンガウィ(한가위)とも呼ばれる秋夕は、家族が一堂に会し先祖の霊に茶礼(チャレ)という儀式を行い、家族ともども一緒に食事をし親交を深める日です。
今年2018年は9月24日(月)が秋夕の日にあたり、前日の9月23日(日)から9月26日(水)(通常、秋夕を挟み3日間が公休日となりますが、今年は連休初日が日曜日にあたるため、その振替休日として9月26日もお休みになります)までの4日間が公休日となります。
秋夕が近づいてくると韓国ではソウルをはじめ大都市から故郷に向かう人々の民族大移動が始まり、秋夕の連休は家族や親戚とともに故郷で楽しいひとときを過ごします。
今回は一年のうちで最も実りあるゆったりとした時間を過ごすことができる韓国の伝統行事・秋夕についてご紹介したいと思います。

秋夕・ハンガウィとは?

茶礼のお供え物(提供:環境日報)

秋夕(チュソク=ハンガウィ)は旧正月にあたるソルラル、旧暦5月5日の端午(タノ)とともに韓国の三大伝統行事・名節(ミョンジョル)のひとつ。漢字語を用いない純粋なハングルでは「ハンガウィ(한가위)」とも呼ばれ、「大きな」という「ハン」と、陰暦8月のちょうど真ん中、秋の真ん中を意味する「カウィ」が結びついてできた言葉です。つまり一年のうち一番大きな満月が出る中秋の名月、陰暦8月15日のことを指します。

秋夕の風習

茶礼と墓参

秋夕の様子

秋夕の朝になると韓国の各家庭では茶礼(チャレ)という儀式を行います。茶礼に際してはみな韓服を新調したり綺麗に洗濯をした韓服を着ることになりますが、これを「ピム(빔)」と呼びます。 茶礼は1年に2回、ソルラルと秋夕の時期に行われます。新米で炊いたご飯とお酒、三日月形をしたお餅・ソンピョンをお供えし、茶礼の儀式を執り行います。儀式が一通り終わったら、お供え物をおすそ分けし家族みんなで食べます。 その後、家族でご先祖様が眠る墓地に行くことになりますが、韓国ではこのお墓参りを省墓(ソンミョ)と言っています。墓前で祭祀を行う前には、家族総出で墓の周囲の草刈り・伐草(ポルチョ)を行い、お供え物を捧げ祭祀を行うことになります。

秋夕の民俗芸能

さまざまな民俗芸能

秋夕は収穫の時期と重なり実り豊かな時期で、昔から楽しく過ごす風習がいまでも多く残っています。 4つの打楽器の演奏とともに踊るサムルノリや仮面踊り(仮面劇・仮面舞)なども有名ですが、特にシルム(写真左下)やカンガンスルレ(写真右下)がその代表格。
カンガンスルレは満月となる旧暦1月15日の正月テボルムや旧暦8月15日の秋夕の時に韓服を着た女性たちが手に手をとって大きな丸い円となって周りながら歌を歌い踊る民俗芸能です。カンガンスルレの起源については諸説ありますが、そのひとつに敵が陣地に侵入してこようとした際、女性たちに軍服を着せて山頂で躍らせたという説があります。遠くにいる敵に大軍が数多くいるようにカモフラージュし、この戦術で勝利を収めたという言い伝えがあります。 シルムは砂地の広場で力と技術を競う韓国の伝統競技で、一対一のトーナメント形式で取組みが行われます。

秋夕の食べ物

秋夕に欠かせないソンピョン(上段)と煎(ジョン/左下)、そして伝統酒(右下)

秋夕は豊穣の象徴と言っても過言ではありません。そのため秋夕には収穫されたものを素材にさまざまな種類の食べ物が作られますが、その代表格がソンピョン。ソンピョンは餅の一種ですが、米粉にお湯を加えこねて生地を作り、その中にゴマ、豆、小豆、栗などを包んで形を整え、蒸し器にかけて作ります。蒸す際には松葉を敷いて蒸すため、そのお餅には松葉の香りがほのかに香るようになります(ちなみにソンピョンの「ソン」は漢字で書くと「松」という意味になります)。 ソンピョンは通常、秋夕の前日に家族が集まり作ります。「ソンピョンを上手に作れれば、かわいい子どもが生まれる」という言い伝えもあります。 また、茶礼のお供え物には煎(ジョン)や韓国の伝統酒も欠かせません。挽肉や野菜をこねて成型したものや野菜を薄切りにしたもの、そして白身魚の切り身などを小麦粉と溶き卵を混ぜてつくった衣をつけて焼いた煎(ジョン)はお酒のつまみには最高です。いつもは遠く離れて暮らしている親戚が秋夕の茶礼のため集まり、膝を交えてソンピョンや煎を食べ、お酒を飲み交わすのは秋夕の大きな醍醐味でもあります。

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※ 上記の内容は2018年7月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。