慶州(キョンジュ)は韓国の古代国家である新羅の首都だったところです。そのため都市全域に国宝級の遺跡が残っており、仏国寺(プルグクサ)、石窟庵(ソックラム)、慶州歴史遺跡地区、良洞(ヤンドン)村がユネスコ世界文化遺産に登録されています。新羅時代の優れた建築技術や煌びやかだった仏教文化が感じられる慶州をめぐる1泊2日のコースをご紹介します。
110:00国立慶州博物館
212:00慶州校村村
314:00大陵苑
416:00路東洞カフェ
517:00慶州中央市場
618:00瞻星台
719:00慶州東宮と月池
慣れない場所を旅行するときは、行き先がどんなところかを前もって調べておくと役に立ちます。慶州の旅を国立慶州博物館から始めれば、その後にめぐる観光スポットへの理解が深まります。
新羅と慶州の歴史が一目で分かるように構成されている国立慶州博物館には、新羅歴史館、新羅美術館、月池館、屋外展示場があります。新羅歴史館では、新羅の歴史を時期ごとに分け、遺物を展示しています。新羅歴史館第2展示室では天馬塚(チョンマチョン)から出土した金冠、金製の帯などの煌びやかな装身具が目を引きます。
新羅美術館には約700点の美術品が展示されています。新羅は仏教国家であったため、仏教美術の痕跡が多く残されています。月池館には慶州東宮(トングン)と月池(ウォルチ)で発見された遺物が展示されており、屋外展示場には聖徳大王神鐘をはじめ、寺院跡、宮殿跡などから移された遺物が展示されています。
※国立慶州博物館では観光客の理解を助けるためにアプリによる作品紹介サービスを提供しています。「国立中央博物館展示案内」アプリをダウンロードすると、国立慶州博物館を含む全国の国立博物館についての案内を日本語・英語・中国語できくことができます。
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慶州校村村は古い家屋や新しく建てられた韓屋が建ち並ぶところです。また、ガラス工房、土器工房、ヌビ(キルト)体験場などがあり、様々な工芸品を無料で見学でき、工芸体験も可能です。また、村の空き地ではシーソー、輪回し、投壺(トゥホ)といった昔の遊びを楽しめるところがあります。
慶州校村村は開放型観光地なため決められた利用時間はありませんが、体験プログラムを楽しむためには午前9時~午後5時の間に訪問するとよいでしょう。
お腹がすいたら、キョリキンパプがおすすめです。キョリキンパプは行列ができるほど人気があり、普通のキンパプに比べて卵焼きの分量が多いため、いっそうおいしく、香ばしく感じられます。天気がよければ校村村を散歩しながらキンパプを食べ、その後、伝統カフェで韓国の伝統茶を味わうのもよいでしょう。
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慶州に来たことを感じさせてくれるのは、丘のようにこんもりと盛り上がった巨大な古墳を市内で見かけたときです。大陵苑は新羅時代の古墳が集まっている場所で、王や王妃、貴族などの墓が23基残っています。一般的に墓は人里離れた場所にありますが、大陵苑は市内中心部にあり、大勢の観光客が訪れています。
大陵苑でもっとも有名なのは天馬塚(チョンマチョン)で、ここは内部が公開されています。現在、天馬塚内部に展示されている出土品はレプリカで、本物は国立慶州博物館に保管されています。
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慶州の路東洞には窓ごしに古墳が見えるカフェがあります。コーヒーの香りに包まれ、連綿と続く歴史に思いを馳せながら、ゆったりとしたひとときを過ごしてみませんか?
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慶州中央市場は昔ながらの五日市で、毎月2日、7日、12日、17日、22日、27日に市が立ちます。その日は大勢の売り買いする人々でごった返し、様々な見どころや食べどころがあります。もし旅行日程と市が立つ日が重なっていたらぜひ立ち寄ってみましょう。市が立つ日でなかった場合は中央市場の常設売り場をめぐってみましょう。トッポッキ、串刺し練り天、刺身、チヂミなどのおいしそうな食べ物が売られているので、ここでお腹を満たしてから移動するといいでしょう。
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瞻星台は新羅の第27代王である善徳(ソンドク)女王の時に作られた石造建築物で、東洋で現存するもっとも古い天文台です。高さは約9メートルで、現在も当時のままの姿で残っています。瞻星台は古代韓国の芸術性と科学技術が調和をなす文化財であると評価されています。また、瞻星台はライトアップされた姿が美しいため、夜も大勢の観光客が訪れます。
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慶州東宮と月池は新羅の王宮の別宮であり、王子が居住する場所として使用され、国の慶事があるときや貴賓をもてなすときにここで宴会が催されたといわれています。慶州東宮と月池は池と建物の調和が美しく、ライトアップされるとロマンチックな雰囲気となるため、夜の散歩を楽しむ人々も多く見られます。
ここでは3万点以上の遺物が発見されています。そのほとんどは生活に使用されたもので、当時の社会と文化を研究するのに大変重要な史料となっています。慶州東宮と月池で発見された遺物は国立慶州博物館の月池館に展示されています。
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19:00仏国寺
212:00石窟庵
314:00慶州普門観光団地
417:00慶州世界文化エキスポ公園
仏国寺は韓国でもっとも有名な寺で、韓国人なら一度は行ったことがあるところです。仏教思想や教理を建築物で表わしており、こうした価値が認められ、1995年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。
仏国寺に入ると釈迦塔(ソッカタプ)と多宝塔(タボタプ)が目に留まります。釈迦塔はシンプルに造られていますが、多宝塔はデコラティブなデザインが特徴で、相反するデザインながらも周囲の建物と2つの石塔が見事に調和しています。
仏国寺を見終わったら次は新羅の仏教美術を代表するといわれる石窟庵に移動します。石窟庵近くには食事ができる場所がないので、仏国寺の近くで済ませておきましょう。
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石窟庵は慶州の吐含山(トハムサン)に建てられた韓国の代表的な石窟寺院です。新羅の人々の信仰と優れた建築技術などが分かる歴史遺跡で、仏国寺とともにユネスコ世界文化遺産に登録されました。 石窟庵には、ここの一番の見どころである本尊があります。また、本尊の周囲に彫られた繊細で精巧な彫刻は、新羅の仏教美術の素晴らしさを物語っています。
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普門観光団地は慶州の市街地から東側に10キロほど離れたところにある普門湖を中心に造られました。ここは国際的な規模の高級ホテルやコンドミニアム、ゴルフ場、テーマパーク、ウォーターパーク、散策路など多様な施設が揃っており、四季を通して楽しめる総合観光リゾート地です。また、慶州には桜の木が多く、普門観光団地でも春になると満開の桜を見ることができます。
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普門観光団地周辺には、遠くからでもひときわ目立つ慶州タワーがあります。慶州タワーは慶州世界文化エキスポ公園のランドマークで、新羅時代にあった大型の木塔「皇龍寺(ファンニョンサ)九層木塔」をモチーフにしています。
慶州タワーの上からは普門観光団地を一望できる他、タワー内部には新羅の遺物や資料が展示されており、慶州の歴史を知ることができます。
(※慶州タワーは2019年10月11日(金)~12月31日(火)まで観覧可能、内部再整備のため2020年3月まで観覧不可となります)
慶州世界文化エキスポは慶州と世界文化の融合によって新しい文化を作り、人類の文化を発展させるという趣旨で開かれるイベントで、1998年に初めて開催されました。
2019慶州世界文化エキスポは2019年10月11日(金)~11月24日(日)「千年新羅、光でよみがえる!」をテーマに開催され、新羅に関連した作品展示や映像を観覧することができるだけでなく、多彩な公演・体験も楽しめます。
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おみやげにぴったりの慶州銘菓
皇南パンは慶州みやげにおすすめしたいもののひとつで、皇南パンの名前はこの菓子が初めて販売された場所が皇南洞であったことに由来します。薄皮の中にあっさりとした小豆餡がたっぷり入っていて人気があります。もち麦(韓国語でチャルボリ)パンはもち麦の粉で作られた小さなドラ焼きのような菓子で、皮がモチモチしていて、甘さ控えめの小豆餡が入っています。