王国の史跡を辿る

韓国の西側に島が一つあります。ソウルから北西に60km離れた「江華島(カンファド)」です。ソウルが韓国の首都として政治と経済の中心であるメトロポリタンのイメージを持っているのに対して、江華島はソウルから一時間離れた、小さくてひっそりとした島です。島の西側と南側は潮が引くと長い干潟が現れる世界5大干潟の一つです。ここには世界的な絶滅危惧種のクロツラヘラサギが生息しています。

島の南側には韓国の始祖神の檀君が5千年前に降臨して祭祀を捧げた摩尼山(マニサン)があります。また、島の北側にはユネスコの世界文化遺産に登録された 江華支石墓遺跡があります。中でも江華島富近里の支石墓は「最も格好いい支石墓」で有名です。江華島は青い海と畑と山がこぢんまりとして調和した魅力ある島です。
1232年から39年間、高麗はモンゴルの侵略に対抗するために都を江華に移しました。その時に建てられた高麗王宮の痕跡が今でも残っています。当時の宮殿はどんな様子で、人々はどんなふうに暮らしていたのでしょうか。
朝鮮時代に王室に関する書籍を保管するために建てられた外奎章閣、イギリス人の宣教師が建てた韓屋聖堂、江華絹を織った工場など江華島には行く先々にたくさんの人々の様々な物語があります。これから歴史の中の場所と人々の興味深い物語を一つずつ調べてみましょう。
江華島物語の連載リスト
場所 | 背景 | 主人公 | タイトル | 内容 |
---|---|---|---|---|
高麗宮址 | 高麗時代 1232~1270年 |
高麗王子、植(元宗) | 一輪の牡丹の花のような宮殿、高麗宮 | 開京から離れ、江華島に来て高麗宮を建て、また燃やす物語 |
チョヤン紡織&ソチャン体験館 | 近代 (1960~1970年代) |
1代目ミスソチャン、スンジャ | 江華島に響き渡る、ソチャン(さらし)を織る音、ソチャン体験館&チョヤン紡織 | 江華の織物産業物語 |
龍興宮 | 朝鮮時代 (1849年6月) |
朝鮮の第25代王、哲宗 | きこりの青年が王様になった家、龍興宮 | 江華行列図を中心に 元範(哲宗の幼名)が王様になる物語 |
聖公会江華聖堂 | 開港期 (1900年代) |
イギリスの神父、ジョン・コーフ | 朝鮮初の韓屋礼拝堂、大韓聖公会江華聖堂 | 聖堂の性別に隠された物語 |
外奎章閣 | 朝鮮時代 (1866年の冬) |
フランスの海軍将校、ジュベール | 世界で最も美しい本「儀軌」があった場所、外奎章閣 | 世界で最も美しい本 「儀軌」の物語 |
江華山城 &四大門 | 高麗時代 (江都時代) |
山城を築き上げた高麗の民、チュ | 血と汗と涙で築き上げた城郭、江華山城 | 石で地固めをする、築城に係る物語 |
ワンジャジョン | 高麗時代 (江都時代) |
高麗江華の民、ウンリョン | 民の心を込めて作った塩辛スープカルビが誕生した、ワンジャジョン | ワンジャジョンの 塩辛スープカルビとどんぐりこんにゃく入りクッパの物語 |
大明軒 | 日帝強占期 1900年、 1947年 |
金九先生 | 独立運動家の金九が過ごした家、大明軒 | 金九先生の逸話 江華編 |
江華風物市場 | 朝鮮時代 | 朝鮮の民、 ケトンイ | 見どころ、買い物どころ、楽しみどころ満載の5日市、江華風物市場 | 5日市での商売物語 |
* 表のカラーはそれぞれ高麗時代、朝鮮時代、開港期、近代などの区分を表します。 |
おすすめコース
- 場所: 高麗宮址
- 背景: 高麗時代 1232~1270年
- 主人公: 高麗王子、植(元宗)
- タイトル: 一輪の牡丹の花のような宮殿、高麗宮
- 内容: 開京から離れ、江華島に来て高麗宮を建て、また燃やす物語
- 場所: チョヤン紡織&ソチャン体験館
- 背景: 近代 (1960~1970年代)
- 主人公: 1代目ミスソチャン、スンジャ
- タイトル: 江華島に響き渡る、ソチャン(さらし)を織る音、ソチャン体験館&チョヤン紡織
- 内容: 江華の織物産業物語
- 場所: 龍興宮
- 背景: 朝鮮時代 (1849年6月)
- 主人公: 朝鮮の第25代王、哲宗
- タイトル: きこりの青年が王様になった家、龍興宮
- 内容: 江華行列図を中心に 元範(哲宗の幼名)が王様になる物語
- 場所: 聖公会江華聖堂
- 背景: 開港期 (1900年代)
- 主人公: イギリスの神父、ジョン・コーフ
- タイトル: 朝鮮初の韓屋礼拝堂、大韓聖公会江華聖堂
- 内容: 聖堂の性別に隠された物語
- 場所: 外奎章閣
- 背景: 朝鮮時代 (1866年の冬)
- 主人公: フランスの海軍将校、ジュベール
- タイトル: 世界で最も美しい本「儀軌」があった場所、外奎章閣
- 内容: 世界で最も美しい本 「儀軌」の物語
- 場所: 江華山城 &四大門
- 背景: 高麗時代 (江都時代)
- 主人公: 山城を築き上げた高麗の民、チュ
- タイトル: 血と汗と涙で築き上げた城郭、江華山城
- 内容: 石で地固めをする、築城に係る物語
- 場所: ワンジャジョン
- 背景: 高麗時代 (江都時代)
- 主人公: 高麗江華の民、ウンリョン
- タイトル: 民の心を込めて作った塩辛スープカルビが誕生した、ワンジャジョン
- 内容: ワンジャジョンの 塩辛スープカルビとどんぐりこんにゃく入りクッパの物語
- 場所: 大明軒
- 背景: 日帝強占期 1900年、1947年
- 主人公: 金九先生
- タイトル: 独立運動家の金九が過ごした家、大明軒
- 内容: 金九先生の逸話 江華編
- 場所: 江華風物市場
- 背景: 朝鮮時代
- 主人公: 朝鮮の民、 ケトンイ
- タイトル: 見どころ、買い物どころ、楽しみどころ満載の5日市、江華風物市場
- 内容: 5日市での商売物語
* 表のカラーはそれぞれ高麗時代、朝鮮時代、開港期、近代などの区分を表します。
おすすめコース
徒歩で巡れるおすすめコース
1. 高麗の王子の散策コース
:高麗の王子の生活空間は高麗宮で、主に王子井(ワンジャジョン)の新鮮な水で作った料理で食事をしていたとされている。食後はモンゴルからの侵略に警戒して江華山城の北門を通り、五泣湧水でのどを潤しつつ北将台から北を見張っていたであろう王子の散策を再現したコース。
高麗宮址 --> 王子井食堂(食事) --> 江華山城北門-->五泣湧水または北将台
2. 始まりに出会うコース
:大韓聖公会江華聖堂は、聖公会が朝鮮に伝わって最初に建てられた韓屋聖堂で、1900年11月に完成した聖堂を神に捧げる祝聖式が行われた。ウッチャント(現在の中央市場の駐車場)は1919年3月に日本軍に抵抗して「大韓独立万歳」を叫ぶ万歳運動が始まった場所。チョヤン紡織は1933年に建てられた韓国初の紡織工場で今はカフェに生まれ変わっている。
大韓聖公会江華聖堂 --> 江華観光プラットフォーム(中央市場B棟) --> チョヤン紡織
3. 江華島民の腕前に出会うコース
:「外奎章閣」は朝鮮時代に王室の主要行事を記録した儀軌を保管していた場所。儀軌に描かれた絵の精巧さや色彩だけでなく、本づくりの技術には感心せざるを得ない。ソチャン体験館では「江華絹」と呼ばれたソチャンを作る過程を見学できる。江華山城南門にはクレンイ工法(自然の岩や地形をうまく利用して石の城壁を積み上げる方法)により精巧に築かれた城郭がある。また、江華風物市場ではワンゴル(莞草)の皮をきれいに編み込んだ花紋席(花ござ)や、花三盒(入れ子箱3個セット)を見物・購入することができる。
外奎章閣 --> ソチャン体験館 --> 江華山城南門 --> 江華風物市場
