2021/12/02
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美しい風景を誇る山は多い。しかし、龍平リゾート発旺山で観られる自然の風景は驚くほどだ。波打つ山の尾根と青い空の調和、真夏でも涼しい山の頂上の風などが、身体と心に新鮮な元気をプレゼントしてくれる。
山に登るには、数時間険しい山道を歩いて登る苦労をしなければならない。山の頂上に立って眺める風景はこの上なく美しいが、登山はなかなか大変だ。でも、発旺山はちょっと違う。誰にでも開かれている山なのだ。ロープウェイに乗れば、子どもや高齢者でも発旺山の頂上から「韓国のアルプス」と呼ばれる平昌の風景を一望できる。山の上からしか眺められない貴重な風景は、言葉では表現できないほどだ。さらに、2020年8月に発旺山の頂上にオープンした「発旺山気スカイウォーク」は、圧倒的な展望を誇っている。ガラス張りの展望エレベーターを降りた瞬間、思わずため息が漏れるはずだ。1458mの高さに設置されたスカイウォークは、まるで雲の上を歩いているような気分が味わえる。
高さに足が震えるかもしれないが、ゆっくりと歩くと発旺山と白頭大幹の壮大な絶景が目に飛び込んでくる。天気の良い日には、はるかに江陵の海まで望むことができる。時間がうまく合え ば、東海から日が昇る日の出の光景から、西の山に陽が落ちる様子まで観ることができる。中心には360°回転するターンテーブルが設置されていて、東西南北の風景を一ヵ所から観賞できる。スカイウォークだけでなく、空の庭園、発旺水ガーデンデッキ道などの散策路がよく整備されているため、ベビーカーや車いすでも移動がスムーズだ。豊かなイチイの群生地を楽しみながら歩いていると、発旺水が流れる発旺水ガーデンにたどり着く。発旺水ガーデンでは、標高1,458mの所に湧き出る天然のミネラル岩盤水を見ることができる。普通のミネラルウォーターに比べてナトリウム成分の含有量が少ない一方、ケイ素やバナジウムなど体に良い成分が多量に含まれている。また、財物、長寿、知恵、恋愛という王の徳目を象徴する水だという。発旺山の岩盤水を飲んで、健康と長寿を祈願してみよう。
森林遺伝資源保護林に指定されている発旺山イチイ群生地では、ユニークな形の木々を見ることができる。
数千年にわたる樹齢の樹木群生地、韓国最大のエゾマツ群生地、韓国で最も幹の直径が広いと推定されるサンザシ、ユニークな形で伸びてウィットに溢れる名が付いた「謙遜の木(森の道を横 切って伸びているため、道を通るためにはお辞儀をするように頭を下げて歩かなければならない)」と、ソウル大学のシンボルにそっくりな「ソウル大学の木」など、木を見て回るだけでも楽しい。ここは、1960年代に山林緑化政策の一環として火田民を山の麓に移住させ、木を植えたことで生まれた歴史を持つ森である。特に、頂上付近に生息する「マユ木」は発旺山探訪の中心コースである。ナナカマドの種がヤマナシの中で発芽し、木の幹の中に根をおろした、韓国唯一の異種複合一体型の木だ。マユ木という名には、韓国語で「世界唯一のナナカマド」という意味が込められている。ナナカマドが育つにつれヤマナシはねじくれたが、その形は驚異的だ。人々に感動を与えるのは、共存共栄の意味が込められているからだ。ヤマナシは既にいのちが尽きたのに、ナナカマドが食い込んで育ったおかげで今でも屈せず生きているという。木が多いだけに森も深い。松とシラカバが群落を成す「知恵森の道」、「樹木治癒の森道」、登山家オム・ホンギルの名前にちなんだ登山コース「オム・ホンギル」など、リゾートがある地区から頂上まで8つのトレッキングコースが続く。
往復7.4kmを運行する韓国最長のロープウェイ。搭乗時間も長く、発旺山の景色をゆっくりと眺めるのにいい。遅い時間まで運行しているので、運が良ければロープウェイの中から夕暮れ時の風景を観ることができる。ロープウェイに乗るだけで、空を飛んでいるような気分になって楽しい。また、ロープウェイの中にあるBluetoothスピーカーに接続して、好きな音楽を聴きながらぐっとロマンチックな時間を過ごすこともできる。