2022/04/19
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徐々にではありますが国を跨る行き来が緩和されつつある昨今。来るべき韓国への旅に備えて、次回の訪韓の際にはどこに行こうかとお考えの方も少なくないはず。いままでの韓国旅とはちょっと違う、こんな旅はいかがでしょうか。それは近年、韓国の地方で続々誕生している「ケーブルカー」!
日本では通常ロープウェイと言われることが多い「ケーブルカー」ですが、その険しい地形ゆえ観光ではなかなか足を踏み入れることができなかった山間部や海岸エリアも「ケーブルカー」を利用すれば比較的短時間で快適に観光できます。
今回は新たに開通・近々開通予定の注目の「ケーブルカー」がある新観光スポットをご紹介します。
韓半島を南北に分断する軍事境界線に近い江原(カンウォン)特別自治道華川(ファチョン)。DMZ・非武装地帯の南側・民間人出入統制線(民統線)を越えた北側にある白岩山(ペガムサン)に建設され現在試運転中のケーブルカーがここ、白岩山ケーブルカー。ゴンドラに乗って頂上まで上ると、平和のダムをはじめ北韓側ある金剛山(クムガンサン)ダムまで望むことができます。
白岩山ケーブルカー建設の計画が上がった当初、多くの人々は実現できないのではないかと懐疑的だったといいます。不可能と思われたプロジェクトでしたが16年にも渡る関係者の努力により今年2022年秋ごろに開通する予定です。この白岩山ケーブルカーが開通することで、南北の美しい山の稜線を山頂から眺めることができる唯一無二の絶景ポイントが誕生することとなり、新たなDMZ観光のスポットとして注目を集めています。
1日2回海割れの現象が起き「海の道」ができるここは、京畿道(キョンギド)華城市(ファソンシ)にある西海(ソヘ)に浮かぶ島。済扶島(チェブド)。海割れの時刻に合わせてその風景を見に行くにはこれまで大変でしたが、これからはそんな心配はご無用。
海割れの時刻を狙って2021年12月に開通した
嶼海浪(ソヘラン)済扶島海上ケーブルカーに乗れば、いままでに見たことがない空からの素晴らしい海割れの様子を眺めることができます。
総延長2.12km、対岸の前谷港(チョンゴクハン)から島の北東部まで海の上に敷設された 嶼海浪済扶島海上ケーブルカー。ゴンドラの床が透明で真下がよく見えるクリスタルキャビンをはじめ絶景を誇る乗降場展望台などゴンドラに乗っても降りても見どころばかり。楽しい思い出作りにもってこいの嶼海浪済扶島海上ケーブルカーは、楽しさいっぱいのイチオシ観光スポットです。
南を向けば海金剛(ヘグムガン)や毎勿島(メムルド)、北を向けば巨済市の中心部・古県(コヒョン)の街並みや釜山、東を向けば日本の対馬の島影、西側を向けば統営(トンヨン)や固城(コソン)など、名称のごとく360度パノラマの素晴らしい風景が広がります。視線を向けるいずれの先にも得も言われぬ絶景が広がっています。
どんなアングルでシャッターを押しても絵になる最高の一枚が撮れる巨済パノラマケーブルカー。 海や山、街、そして南海に浮かぶ島々が相まって最高の景色となるここは、今年2022年3月の開通とともに「慶尚南道おすすめのスポット」1位に輝き、観光客がひっきりなしにやってくる人気スポットとなっています。
旅というのは不思議なもので、家から一歩足を踏み出した瞬間から、見るものすべてがいつもとは違うように見えてきます。何度も訪れたことがある観光スポットも「ケーブルカー」に乗って旅すれば、いつもとはまた別の風景が見えてくることでしょう。予想だにしたかった新たな風景が眺められる「ケーブルカー」の旅、次回の旅のスケジュールに加えてみてはいかがでしょうか。
※上記の内容は2022年3月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。