チョン・ジヒョン、チュ・ジフン主演で10月23日から放映開始した今話題のドラマ『智異山(チリサン)』(tvN・2021年)。
韓国南部全羅南道(チョルラナムド)・全羅北道(チョルラプクド)・慶尚南道(キョンサンナムド)にまたがる智異山国立公園で働くレンジャー隊員を主人公に、謎の出来事が起こるミステリースリラー仕立てのドラマで、韓国ではすでに人気沸騰中!
特に韓国の名山で秋の紅葉が美しいことで知られる智異山が舞台となっていることから、ドラマに登場する様々な景色は注目の的となっています。
今回は智異山国立公園を舞台にしたドラマ『智異山』に登場する景色の美しい観光スポットをはじめ、ドラマの一部シーンのロケが行われた済州島(チェジュド)、そしてロケ地周辺の観光スポットを一挙ご紹介したいと思います。
ドラマ『智異山』にたびたび登場する場所といえば「ペムサゴル」と「智異山ペムサゴル探訪案内所」。
全羅北道南原(ナモン)側から智異山に登る時はここ、智異山ペムサゴル探訪案内所を起点に登山が始まります。案内所では智異山登山に関するさまざまな案内や智異山に生息する動植物の説明なども行っており、ペムサゴルに向かう前に立ち寄ってみましょう。ちなみにドラマではこのペムサゴル探訪案内所でもロケが行われました。
案内所から橋を渡ると、ペムサゴルという名の谷が見えてきます。物静かな自然の中を清き水が流れるペムサゴル渓谷は得も言われぬ素晴らしい風景の場所で、トレッキングにも最適なところ。
「ペムサゴル」とはここで龍になりそこねた高齢の蛇(ペム)が死んだ(韓国語で「死」の字は「サ」)谷(コル)という言い伝えが残っていることからそう言われるようになったといいます。
夏には木々が鬱蒼と生い茂り渓谷の木陰を求めて涼みにやってくる人も多く、また秋には紅葉が美しく紅葉狩りにやってくる人々で賑わいます。
More info
ドラマ『智異山』には智異山三大寺刹(寺院)のひとつ、全羅南道求礼(クレ)の泉隠寺(チョヌンサ)が登場します。この泉隠寺はイ・ビョンホン、キム・テリ主演のドラマ『ミスターサンシャイン』(tvN・2018年)のロケ地としても有名なお寺です。
寺の境内へと渡る橋の入口に建つ垂虹楼(スホンヌ)は『ミスターサンシャイン』のワンシーンにも登場した楼閣で、泉隠寺の人気のフォトスポット。垂虹楼や泉隠寺の素晴らしい自然、そして寺の前を流れる渓流はまさに一枚の東洋画のような風景で、SNS映えすること間違いなし。
泉隠寺は2020年、米CNNがCNN travelのコーナーで「韓国の美しい寺院33か所(33 of South Korea's most beautiful temples)」のひとつに選んだ寺院でもあり、その美しさはお墨付きです。
寺の後には鬱蒼と生い茂る智異山の森が、境内の前には泉隠貯水池の水面が広がり、智異山の自然を満喫できます。寺の前を流れる渓流のせせらぎやそよ風の音を聴きながら都会の喧騒から離れしばし心の休息を取るにはもってこいの場所です。
More info
泉隠寺から南南東へおよそ7km、韓国の伝統が感じられる求礼の名所といえばここ、双山斎(サンサンジェ)。
映画『ミナリ』に出演し映画賞を総なめにしたベテラン俳優ユン・ヨジョンさんがオーナーとなり韓屋ステイにやってきた外国人のお客さんを手作りの料理などでもてなすバラエティー番組で今年2021年1月から4月まで12回にわたって放送された『ユンステイ』(tvN)のロケ地となったのがこの双山斎です。
派手な色彩や装飾がなく木材の素材そのものを生かし建てられた入口の大門をくぐり 敷地内へと足を踏み入れると、韓国伝統の建築美を実感できる雄壮な姿の韓屋が目に入ってきます。
番組で出演者の外国人旅行者が韓屋や韓食の素晴らしさに感動したように、実際に双山斎を訪れてみると、韓国伝統の建築物・韓屋の素晴らしさを実感できます。また静かな佇まいの韓屋に座っていると、次第に心安らかな気分となり、束の間の憩いのひと時を過ごすことができます。 双山斎では訪れる人々にウェルカムドリンクのサービスがありますので、韓屋の軒先に座ってゆっくりティータイムをどうぞ。
敷地奥には小高い丘があり、一段一段丘へ上っていくと、そこには竹林があり、さらにその先を歩んでいくと芝生の庭が印象的な書堂(ソダン)チェの韓屋の建物が見えてきます。
書堂チェの建物のみならずここ双山斎の敷地内では四季折々のさまざまな風景が愉しめることから、一年を通じて訪れる人は途絶えず、板の間に座ってゆっくりと流れる憩いのひと時を過ごす人や、写真撮影に興じる人々など、人ぞれぞれ思い思いの時間を過ごしています。
More info
ドラマ『智異山』は韓半島南部の智異山国立公園を舞台にしていますが、深く神秘的な雰囲気を演出するためロケの一部は済州島でも行われています。
済州島は火山島だけあって数多くのオルム(側火山)がありますが、今回のドラマでは済州の名峰・漢拏山(ハルラサン)の南東の裾野にあるイスンイオルムが登場します。大空を覆ってしまうほど生い茂る木々は神秘さとともにミステリアスなドラマの展開を象徴しているかのようです。
イスンイオルムへ向かう道すがら、ぜひ立ち寄ってもらいたい場所がこちら、「ヘグムニ沼(ヘグムニソ)」と呼ばれる沼。ヘグムニ沼は山から流れてきた渓流が滝となり、水深3mから5mほどの滝壺が形成されたところで、陽が高く昇っている日中でも太陽が見えないほど木々が生い茂る沼という意味からこのような名称となりました。苔が生した岩や深く窪んだ沼は神秘な雰囲気が漂う場所で、済州の手つかずの自然に触れたい方にはおすすめの場所です。
More info
イスンイオルムで太古の自然を満喫したら、山を下りてオルムの南西4kmほど先にある済州の茶畑でティーブレイク。
西帰(ソギ)茶園は漢拏山の南麓、海抜250mの空気がきれいな場所にあり、お茶を栽培しています。風光明媚な漢拏山の麓に広がる茶畑の風景は圧巻で、また茶園では静かな雰囲気の茶畑のそばでお茶を一服できます。
茶畑がガラス越しによく見える窓際の席は漢拏山まで一望できる特等席。スマホやカメラで記念の一枚をファインダーに収める人々でいつもいっぱいです。写真の後は、済州ならではの素晴らしい風景を眺めながら済州のお茶で至福のひと時。お茶で一服した後は茶畑の間にある砂利道をのんびり歩いて散策するのもおすすめです。
More info
済州島南部にあるコサルリ林道もまたドラマ『智異山』に登場する場所。ここにはコサルリと呼ばれる泉とその周辺の渓谷を中心に自然探訪路が整備されており、トレッキングしやすいところとなっています。地元以外にはあまり知られていないところだけあって静かにのんびりと散策できるのが長所。
そんな場所だけあってドラマ『智異山』でも手つかずの自然が残る場所のシーンを撮影するためにこの場所でロケをしたということです。
様々な種類の植物が生息するコサルリ林道では、コサルリ一帯の自然についてガイドしてくれる生態観光プログラム・コサルリ林道探訪(고살리숲길탐방)も実施しており、下礼里(ハレリ)生態観光村のホームページで予約すれば2時間ほどのプログラムに参加できます。渓谷の周辺には様々なフォトスポットがあり、ゆっくり森を散策し楽しみながら思い出の一枚を撮ってみましょう。
More info
コサルリ林道から南南東へおよそ7km、海側のエリアにあるIndigoterie(인디고트리)は長年みかん倉庫だった建物をリモデリングしてコーヒーショップ&セレクトショップに生まれ変わった場所。済州の強い海風に晒され古びた建物の外観からは済州島が歩んできた歴史さえも感じさせます。 建物内の壁は済州のあちらこちらで見かける石垣のようなインテリアとなっており、素朴ながらもビンテージ感あふれる作りとなっています。
カフェのメニューにも済州のイメージが色濃く反映されており、地元特産のみかんをふんだんに使ったみかんエイドや、蒸しと乾燥の工程を九回繰り返し出来上がった茶葉で淹れるプレミアムクォリティーティー済州茶などが人気です。
Indigoterieの1階は個性豊かなファッションやライフスタイル小物が並ぶセレクトショップとカフェのスペースがあり、2階はロフトのような形で1階の見下ろせる構造になっています。また建物内は余分な装飾を排除しシンプルな雰囲気のインダストリアル・スタイルのインテリアで、Indigoterieならではの独特な雰囲気をお楽しみいただけます。
都会では体験できない済州島ならではの雰囲気を味わえるIndigoterie。済州島南部の西帰浦にやってきたらぜひ訪れてほしいおすすめのスポットです。
More info
※上記の内容は2021年11月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。