2021/12/02
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人文ヒーリングセンター黎明は、携帯電話の電波も圏外になる深い山奥の隠れたスポットだ。瞑想と気功修練など、東洋の秘技を使った差別化されたウェルネスプログラムを提案する。
自宅に留まる時間が徐々に長くなり、退屈を感じる人が多い。開けた自然で退屈を解消したいなら、人文ヒーリングセンター・旅瞑(ヨミョン)を訪ねてみよう。慶尚北道盈徳郡蒼水面に位置している韓屋施設で、人文学ベースに人生の知恵を明かす空間である。東洋画一幅が現実に再現されたかのように、クヌギと松が茂った森中に位置している韓屋の景色は、見るだけでも癒しを与える。
「旅瞑」は旅行と瞑想の合成語だが、いろんな意味を含んでいる。どこより先に日が昇る場所、暗闇が消えて明るさへと移動する中間段階をすべて旅瞑とする。とくに素晴らしい宿泊施設が自慢だが、客室にTVがないところが特別である。滞在する間は完璧に「デジタルデトックス」をするためだ。TVを見ながら「ぼやっとする」よりは、自分に意味のあるものに集中することになる。
「雲が留まる場所」という別名を持つ雲棲山は、標高519 メートルに過ぎないが、深い山谷とうっ そうとした森に囲まれ、「大きな山」といっても過言ではない。「人文ヒーリングセンター黎明(以下、黎明)」は、雲棲山の中でも明堂に位置していて、「黎明」に着けば誰もが安らかな気持ちになるというが「金鶏抱卵型の明堂(黄金の鶏が卵を抱えている形の土地)」の力だという。書院やお寺、士大夫家屋の要素が含まれた韓屋の建物は2018年に竣工され快適に過ごせる。瓦と色鮮やかな丹青が施されている外観は伝統美を感じさせるが、中に入るとシステムエアコンをはじめとする最新設備を備えている。入口正面から見える建物は食堂として使われている「チョンス堂」で、右側には講義が行われる「尋剣堂」がある。向い側には宿泊棟である「雲棲館」がある。韓屋の後ろ側に花木が色とりどりに咲いている庭園を通り過ぎると、モンゴルの伝統家屋である「ゲル」が見えてくる。ここは瞑想のための空間で最大40人まで受け入れることができる。清涼感あふれる水の音が聞こえる渓谷やトゥルレ道•瞑想の道が近くにあり、自然を感じながら散歩を楽しむことができる。
職場や集いなど団体向けのウェルネスワークショップは、5つのエリアをバランスよく体験する。まずは瞑想の理論を勉強してから、座式瞑想や歩き瞑想などの実習を行う。その後、気功の原理と実習、正しい食べ方と体質に合った食べ物などを調べる自然健康の飲食体験を続ける。それからストレス 管理、憤りからの脱出、心のエ ネルギー強化などをテーマにする特講時間が設けられている。最後は文化ヒーリングである。ミュージカルやお茶の瞑想、音楽などで充実な時間を送ることができる。