韓国を代表する麺料理
つるつる食感と喉越しが楽しめる一品
麺は世界の人が愛する食材で、種類も数えきれないほどある。韓国を代表する麺料理には、にゅうめん、カルグクス、冷麺、混ぜそばを挙げることができる。これらの麺料理の共通点は、スープがあるという点だが、違いはにゅうめんやカルグクスは温かいスープ、冷麺と混ぜそばは冷たいスープが基本だという点だ。季節に合わせて楽しめる、韓国を代表する麺料理を紹介しよう。
春と夏におすすめの「冷たい」麺料理
韓国は四季がはっきりしており、穏やかな季節の春が過ぎると、暑い夏が始まる。この時期、韓国人は体の熱を冷ましてくれる冷たい麺料理を好んで食べる。
① やみつきになる美味しい薄味のスープ、ピョンヤン冷麺
外国人にとって冷たい麺料理はあまり馴染みがないだろう。一般的に麺料理といえば、温かいソースまたはスープのある料理が思い浮かぶ。だが、ピョンヤン冷麺は冷たいだし汁の入った麺料理で、冷たい大根の水キムチの汁にそばを入れて食べていた北韓(北朝鮮)の食文化に由来する。最初は馴染みのない印象を受けるかも知れないが、一度ピョンヤン冷麺の美味しさを知ると、ついつい食べたくなる魅力ある料理だ。すっきりした美味しい薄味のだし汁を表現するのは難しいが、中毒性があるのは確かだ。ピョンヤン冷麺の麺は、そばの割合によって食感が変わるが、本当のピョンヤン冷麺好きには、そばの割合が高く切れやすい麺の食感を好む人が多い。辛さや塩辛さを抑えた淡白ですっきりした味のスープが味わいたいときは、ピョンヤン冷麺がぴったりだ。冷麺と混ぜそばの最大の違いは麺にある。ピョンヤン冷麺の麺は、そばの実の芯の部分を使い、澱粉を混ぜるので、混ぜそばの麺より白くモチモチしている。一方、混ぜそばの麺はそばの実を丸ごと挽いて作るので、粗く粘り気が少ない。