2025/02/20
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ジャージャー麵は、季節問わず一年中美味しく食べられる。
韓国式ジャージャー麵は、インチョン(仁川)チャイナタウン(インチョン広域市チュン区チャイナタウンロ26ボンギル12-17)で誕生した。チャイナタウンには、独自の個性的なレシピを誇る歴史ある中華料理店が集まっているので、好みに合ったお店が選べる。
艶のある黒いソースを麵に絡めて食べるジャージャー麵は中国を起源にしているが、韓国人の口に合うようにアレンジされた結果、「中華風韓国料理」という新しいジャンルの料理へと発展し、韓国人が最も好きな食べ物のひとつとして定着している。油の味と甘味が調和したジャージャー麵は、どこでも比較的安価で食べられる庶民的な料理であり、一度食べるとまた食べたくなる癖のある味だ。
中国語では炸醬麵(Zhajiangmian、ジャージャンミェン)と表記されるジャージャー麵は、1883年にインチョン(仁川)が開港されてから韓国に伝わった。中でもインチョン(仁川)開港場付近にあった清の租界(外国人が自由に居住し、治外法権を享受できるように指定されたエリア)には清の人々が多く居住し、ここでジャージャー麵を作って食べたのが起源だと言われている。
初期のジャージャー麵は、小麦と大豆を発酵させた調味料でソースを作り、豚肉や各種野菜、麵などと混ぜて食べる料理だった。ソースの色も、黒というよりは黄色に近かった。
炸醬麵がジャージャー麵(韓国語ではチャジャンミョン)と名付けられたのは、ジャージャー麵発祥の地であるコンファチュン(共和春、1905年に「サンドン(山東)会館」という看板を掲げてオープンし、1912年に店名を「コンファチュン(共和春)」に変えた)でハングルで「チャジャンミョン(ジャージャー麵)」と記したのが始まりだ。1950年代からカラメル入りの黒い甜麵醤がジャージャー麵の主な調味料として使われた。韓国戦争直後にはアメリカから大量の小麦粉の援助を受けたことで、ジャージャー麵は韓国で本格的に普及し始めた。1960年代以降は、豚の飼育、タマネギの生産量の増加、政府の粉食の奨励政策などの影響で、ジャージャー麵は韓国で簡単に食べることのできる庶民の味方として定着した。
ジャージャー麵の歴史については、元々は創業時からコンファチュン(共和春)が営業、現「ジャージャー麵博物館」を訪れると、詳しく知ることができる。
初期のジャージャー麵は、一般的なジャージャー麵と、ソース別盛りジャージャー麵の二種類しかなかった。二つの違いは、とくにソースと調理法にある。一般的なジャージャー麵はソースを作り置きしておいて、注文が入ったらソースを麵と一緒に軽く炒める。ソースに水溶き片栗粉を入れてとろみをつけるのが特徴だ。ソース別盛りジャージャー麵は注文と同時に玉ねぎと豚肉を炒め、さらにカラメル入りの甜麵醬を油で炒めて作る。ソースを一から作ることで玉ねぎのシャキシャキした食感と豚肉の旨味など、素材本来の味を生かすことができる。また、麵の上にソースをかけて出すジャージャー麵とは違って、麵とソースを別に盛る。
次第にジャージャー麵は、基本のレシピに具材に変化をつけるなど、多彩に進化してきた。ユニ(ひき肉という意味の中国語に由来)ジャージャーは、肉や野菜を大きくカットする一般的なジャージャー麵とは違い、ひき肉と細かく刻んだ野菜を入れる。ユスル(細切り肉という意味の中国語に由来)ジャージャーは、肉と野菜を小指ほどの長さに細く切って入れる。中国四川料理のように辛い四川風ジャージャー麵、イカや海老などの魚介類を入れた海鮮ジャージャー麵もある。2人前以上のジャージャー麵を大皿に盛り付ける大皿ジャージャー麵もあり、普通、海鮮ジャージャー麵のようにソースに魚介類が入る。
インチョン(仁川)チャイナタウンには、華僑が代々営む老舗の中華料理店が多い。そこでは様々な種類のジャージャー麵を味わうことができ、店によって独自のレシピや看板メニューがあってバラエティに富む。中には、黒い色のカラメル入り甜麵醤ではなく、黄色いソースを炒めてのせる昔ながらの白いジャージャー麵を提供するお店もある。白いジャージャー麵は、カラメル入り甜麵醬の代わりに中国の調味料(豆板醤または黄豆醤)のソースを麵に絡めて食べる料理だ。白いジャージャー麵といっても本当に白いわけではなく、どちらかというと麺と同じ黄色に近い。
ジャージャー麵と同じく、中華風韓国料理の「ちゃんぽん」も外せない。ジャージャー麵とちゃんぽんは、フライドチキンとヤンニョムチキン、テンジャンチゲとキムチチゲのように、「どちらが好きか」と訊かれると返答に困るほど、韓国人が大好きな料理だ。一つに絞れない嬉しい悩みを解消すべく、ジャージャー麵・ちゃんぽんの半々盛りを出す店もある。器の真ん中に仕切りがあって、片方にはジャージャー麵が、もう片方にはちゃんぽんが入っていて、一度に二種類を味わえるので人気が高い。
[一般的なジャージャー麵]
- 材料:カラメル入り甜麵醬(125g)、豚肉(150g、脂身の少ない部位)、玉ねぎ1個(約130g)、中華風冷凍麵250g(またはラーメンの麵1個)、サラダ油
①フライパンにサラダ油と肉を入れて炒める。
②さらに玉ねぎを加え、強火にしてさらに炒める。
③続いてカラメル入り甜麵醬を加えて炒め、砂糖と塩で味付けをする。
④玉ねぎが半透明になるまで炒める。
⑤具材を炒めながら、麵を茹でる(あらかじめ茹でておいてもOK)。麵のゆで汁はソースの粘度を調整するのに使う。
⑥茹でた麵の上に完成したジャージャーソースをのせ、お好みで千切りのキュウリ、半熟の目玉焼きを添える。
[ソース別盛りジャージャー麵]
- 材料:カラメル入り甜麵醬(125g)、豚肉(150g、脂身の少ない部位)、玉ねぎ1個(約130g)、中華風冷凍麵250g(またはラーメンの麵1個)、サラダ油、長ネギ(1本、根っこの方の白い部分)、キャベツ(250g)、にんにくのみじん切り(小さじ1)、砂糖(小さじ1)、カンジャン(小さじ2)
①フライパンにサラダ油を入れて中火で加熱する。サラダ油が熱くなったら、ざく切りにした野菜(キャベツ、玉ねぎ、長ネギ)を入れて、嵩が減るまで炒める。
②豚肉を入れてきつね色になるまで炒めた後、カラメル入り甜麵醬とニンニクを加えて炒める。
③砂糖とカンジャンで味付けをする。
④炒める間に麵を茹でるか、ご飯を用意する(麵にかけるとジャージャー麵、ご飯にかけるとジャージャー飯になる)。
⑤好みに応じてキュウリの千切りや半熟卵を加え、イカ、エビなどの魚介類を加えても相性が良い。