2025/02/20
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新豆の出荷時期である10~4月が 豆腐の旬だ。
カンヌン(江陵)のチョダン(草堂)豆腐村は、昔から豆腐で有名な地域だ。村の近くで栽培された大豆を産地直送で調達するとともに海洋深層水で作られたにがりを使っているためだ。今は豆腐やスンドゥブはもちろん、豆乳で作られた様々なデザートも楽しめる。
韓国と満州一帯は大豆の原産地として知られている。そのため、韓国には大豆を使った料理が多い。
かつて韓国人は冬になると大豆を茹でてメジュを作り、これを活用してテンジャンを作って食べた。暗所に大豆を置いて水をやると発芽して「豆もやし」になる。豆もやしも韓国人がスープや和え物にしてよく食べる食材の一つだ。煎り大豆を粉にしたミスッカルは、水や牛乳に溶かして飲むと食事の代わりにもなるほどお腹が満たされる。お餅にミスッカルをまぶして黄な粉餅を作って食べたりもする。水に浸しておいた大豆を茹でてすり潰したものを「生呉(なまご)」と言うが、これを冷やして素麺を入れた「コングクス」は夏の珍味と言われる。大豆からタンパク質を取り出して作る豆腐は大豆の香ばしい風味を楽しめる栄養満点の食材だ。
豆腐は、大豆、水、にがり(塩を作る時、海水を蒸発させた後に残った液体)で作る。まず、水を吸った大豆をすり潰した後、こし布に入れてしぼると豆乳になる(ここで水溶性タンパク質は水と一緒に流れ出て、脂溶性タンパク質は大豆の他の成分と一緒にこし布の中に残る。残った副産物をおからと言う)。 その後、豆乳ににがりを混ぜると水溶性タンパク質が凝固して塊になるが、これを型に入れて固めると豆腐になる。ここで豆腐の食感を決めるのが「にがり」だ。にがりはカンヌン(江陵)の豆腐を特別にする秘法でもある。
最近の豆腐はほとんどが工場で生産されるにがりで作られる。一部の地域のみ海水から取り出したにがりを使うが、 代表的な地域としてカンヌン(江陵)のチョダン(草堂)豆腐村が挙げられる。チョダン(草堂)豆腐村の豆腐は水深200m以深から汲み上げた海洋深層水で作る。この海洋深層水に含まれているミネラルがタンパク質の凝固を促して美味しい豆腐に仕上げる。韓国ではカンヌン(江陵)が海洋深層水で豆腐を作る唯一の地域だ。
チョダン(草堂)豆腐村は昔から豆腐で名を馳せた。ここの豆腐が有名になった説話がある。朝鮮王朝時代の中期にこの村に許曄(ホ・ヨプ)というソンビ(士人)が住んでいた。彼は当時、最高の詩人として知られていた許蘭雪軒(ホ・ナンソルホン)と、優れたハングルの小説を書いた許筠(ホ・ギュン)の父親だ。彼の家には井戸があり、その水が非常に美味しかった。許曄は井戸の水で作った豆乳と東海の海水で作ったにがりで豆腐を作った。このように作られた豆腐は美味しいと評判になり、村の人々も同じ方法で豆腐を作り始めた。許筠と許蘭雪軒の生家には当時の井戸がそのまま復元されている。一方、「チョダン(草堂)」という村の名前も許曄の号から取ってきたものだ。
この村が豆腐で有名になったのは1970~1980年代だ。当時、村の住民たちは手作り豆腐をカンヌン(江陵)の市内で販売したが、美味しいという噂が広まり村に人々が集まり始めた。許曄の豆腐の作り方が今もなお受け継がれているかどうかは分からない。しかし、この村ならではの豆腐の作り方がチョダン(草堂)豆腐の名声を上げるきっかけとなったのは確かだ。
近年、チョダン(草堂)豆腐村はスンドゥブでさらに人気となった。スンドゥブは、豆腐を型に入れて固める前の塊をそのまま食べるもので、柔らかい食感と大豆本来の味を楽しめる。そのため、多くの人々に愛されている。
スンドゥブは温かいうちに食べた方が美味しい。豆乳とにがりを混ぜると塊ができるが、これをそのまま汲み上げた後、ヤンニョムカンジャンをかけて食べる。最初からヤンニョムカンジャンをたっぷりかけるとしょっぱくなる場合があるため、スンドゥブの香ばしい風味を楽しむためには、少しずつかけながら食べた方が良い。
スンドゥブと辛い合わせ調味料を組み合わせて作るスンドゥブチゲは韓国を代表するチゲ料理の一種だ。チョダン(草堂)豆腐村では、スンドゥブチゲを作る時、「チェボク」と呼ばれるカンウォン(江原)道の特産物サラガイを入れて旨味を引き出す場合もある。スンドゥブチゲより辛味がほしい場合は、様々な海鮮がたっぷり入ったピリ辛チャンポンスープとスンドゥブが調和を成すスンドゥブチャンポンをおすすめする。
最近は、ソフトクリーム、 ジェラート、もち米など、スンドゥブをすり潰して作った豆乳をメイン材料に使ったデザートも相次いで登場し、韓国の若者から人気を集めている。