2025/02/20
585
0
0
タッカルビは、季節を問わず一年中いつ食べても美味しい。だが、タッカルビに使われる野菜本来の味を存分に楽しみたいなら、野菜が甘みを増す晩冬から春にかけてが最も美味しい季節と言える。
チュンチョン(春川)は、タッカルビが誕生し、全国的に広まった場所だ。チュンチョン(春川)ミョンドン(明洞)タッカルビ通り(カンウォン特別自治道チュンチョン市クムガンロ一帯)をはじめ、ナムチュンチョン(南春川)駅交差点、ソヤンガン(昭陽江)ダム前の商店街(カンウォン特別自治道チュンチョン市シンセムバッロ一帯)に、タッカルビのお店が密集している。
カルビ焼きは韓国人の好きな料理のひとつとして常に挙げられる。一般的にカルビ焼きは骨付きの肉を焼く料理として連想される。カルビといえば牛カルビ焼きを真っ先に思い浮かべるのもそのためだ。だが、骨付きのものをそのまま焼く料理でカルビという名が付くものがある。タッカルビがその代表格だ。
タッカルビは、本来、鶏肉プルゴギという名前だった。1970年、豚カルビを提供していたお店が鶏肉プルゴギのお店という意味で「タクプルゴギジプ」と店名を変えたのがタッカルビの始まりだ。当時、豚肉が手に入らなくなると鶏肉を味付けして炭火で焼いて出すようになったが、それが名物料理となって人気を集めると、店名と看板メニューを変えたのだ。その後、このお店が繁盛しているのを見て多くの人が競って鶏肉プルゴギを売り始めた。
「チュンチョン(春川)タッカルビ」というと、鉄板でジュージューと焼いて食べるものを思い浮かべるが、実は初期のタッカルビは炭火で焼くものだった。その後、ガスコンロが普及すると、面倒な炭火の代わりに手軽に鉄板で焼く鉄板タッカルビへと変貌を遂げた。また、骨なし鶏肉が登場したことで、当初は骨付きの鶏肉を味付けしていたスタイルから脱却するに至った。鶏の様々な部位の骨なし肉を使うようになり、さらに味と食感を高めるために鶏のもも肉だけを使うようになった。長時間火を通す必要があった骨がなくなると、キャベツや玉ねぎなどの野菜を加えて調理する方法まで生まれた。
普通、鉄板タッカルビが一般的なタッカルビだと思われがちだが、チュンチョン(春川)では、鉄板タッカルビと炭火タッカルビ、この二つのタイプのタッカルビが共存している。この2つの料理は全く別物だが、チュンチョン(春川)の人々は、両方とも「タッカルビ」と呼ぶ(ただ、炭火で焼くタッカルビは「炭火タッカルビ」という名前で区別して呼ぶこともある)。
鉄板タッカルビは、コチュジャン味のタレに漬け込んだ鶏肉に、キャベツ、サツマイモ、玉ねぎ、長ネギなどの野菜を入れ、油を敷いた鉄板で炒める。一緒に出てくる包み野菜にこんがり焼かれたタッカルビを包んで食べたり、ニンニクと唐辛子を添えて食べるなど、様々な食材の調和を味わいながら楽しめる。最初はタッカルビだけを、次はタッカルビを野菜に包んで食べてみよう。そしてタッカルビを食べ終わった後に残ったタレにご飯を入れてチャーハンにしてもらうこともできる。食事の後にチャーハンを追加注文するのは、韓国人の間ではある意味、「おきまりのシメコース」だ。チャーハンを注文すると、鉄板に残ったタレとチャーハン専用の調味料を加えてご飯を炒めてもらえる。チャーハンを作る従業員の華麗な手さばきも目を楽しませてくれる。
炭火タッカルビは、鉄板タッカルビに比べて鶏肉とタレの味を重視した料理だ。味付けは塩、カンジャン、コチュジャンなどがベースとなり、塩は鶏肉本来の美味しさを、カンジャン味付けは甘じょっぱい味を、コチュジャンの味付けはピリ辛な味を楽しませてくれる。いろいろな種類の調味料を一度に味わいたい場合は、塩、カンジャン、コチュジャンの順に焼いて食べるのがおすすめだ。こうすることで、タレを焦がすことなくタッカルビを最後まで楽しむことができる。
鉄板タッカルビは、様々な具材を追加して食べる楽しみがある。 餅やサツマイモ、チーズ、麺など様々な追加具材を注文できるので、好みに合わせてチョイスしてみよう。(「追加具材」は韓国の独特な食文化といえるもので、すでに完成した料理に材料を加えることで味がさらに豊かになる)
鉄板タッカルビでは、鶏肉の次にキャベツが味の決め手になる。キャベツは冬が旬なので、冬に食べる鉄板タッカルビはキャベツの甘みをより濃く感じることができる。