2025/03/05
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韓国観光
桜
春
桜シーズン
レンギョウ
ウメ・菜の花・ケナリ・サクラ・スイセン・ツツジ…いずれも韓国に春の訪れを告げる美しい花々ばかりです。
紅い梅の花、黄色いケナリ(レンギョウ)やサンスユ(山茱萸=サンシュユ)の花に始まり、薄紅色の花を咲かせるチンダルレ(カラムラサキツツジ)、華麗なピンク色の花を満開に咲かせるサクラ、そして桜吹雪が舞い始めるころ開花するチョルチュク(クロフネツツジ)と、韓国の春は次から次へとさまざまな花々が咲き乱れます。
そんな春でしかお目にかかることができないロマンチックで幻想的な光景を求め、韓国の人々はいち早く春の訪れを感じたい一心で、中にははるばる南の島・済州島(チェジュド)まで足を運ぶ人もいます。
今回は人々を魅了する韓国の春の花の名所で、SNS上でいま人気を博しているロマンチックで美しい観光スポット7か所をご紹介したいと思います。
鷹峰山の崖に咲くケナリ(写真左:クリップアートコリア)・ケナリの黄色い花は春の訪れるを知らせる使者(写真右:Getty Images Bank)
春の訪れを告げるケナリの群落地として有名な鷹峰山(写真左:Getty Images Bank)・鷹峰山からの漢江の眺め(写真右:クリップアートコリア)
ソウル特別市を東西に流れる大河・漢江(ハンガン)の北・城東区(ソンドング)にある鷹峰山(ウンボンサン)。
近くに住む人々は鷹峰山にケナリ・レンギョウ(連翹)の黄色い花が咲き始めると、ソウルに春が来たことを実感するといいます。小高い岩山が黄色く染まる姿は、真っ黄色な絵の具で描いた一枚の水彩画のような美しさです。
最寄駅はKORAIL京義中央線の鷹峰駅。1番出口を出ると目の前に「鷹峰山へ行く道(응봉산 가는길)」と書かれた地図付きの大きな案内板があり、この地図に従って駅前駐車場を横目に500mほど進むと、鷹峰山へと続く散策路が目の前に現れます。
鷹峰山のケナリが満開になる時期は、例年3月中旬から下旬にかけてで、満開の時期に合わせて鷹峰山ケナリ祭りが行われます。今年2025年の鷹峰山ケナリ祭りは、2025年3月27日(木)から29日(土)まで開催される予定です。
なお、ケナリは比較的散らずに長い間美しい姿を私たちに見せてくれるので、お祭りの後もしばらくはきれいな景色が楽しめます。この時期ソウルを訪れる機会があれば、散歩がてら鷹峰山に上ってみてはいかがでしょうか。
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全羅南道光陽梅花村の梅の花(写真左:韓国観光公社PHOTO KOREA-イ・チヨン氏)・光陽の梅の花(写真右:同PHOTO KOREA-ライブスタジオ)
東屋と梅(写真左: 韓国観光公社PHOTO KOREA-ライブスタジオ)・村を埋め尽くす梅の花(写真右:同PHOTO KOREA-ライブスタジオ)
梅の花は春の花の中でも真っ先に咲くことから『花の魁(さきがけ=花魁・ファギェ)』と呼ばれる花。全羅南道(チョンラナムド)光陽(クァンヤン)にあるこの村は、春になると村全体に梅の花が咲き誇り、あたかも白い雪が降り積もったかのような光景となることから、その名も「梅花村(メファマウル)」。
毎年3月には光陽梅花祭りが開催され、今年2025年は3月7日(金)から16日(日)までの10日間の日程で、展示や公演、体験プログラムなどさまざまな行事が行われます。満開の梅の花の美しさもさることながら、梅の花びらがひとつふたつとゆっくりと散る様子は幻想的です。
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昌徳宮・楽善斎の紅梅(左)・美しく咲く楽善斎の紅梅(右)(撮影:韓国観光公社旅行インフルエンサー取材団「タニム」パク・ジョンへ氏)
昌徳宮に咲く梅(左)(撮影:同「タニム」パク・ジョンへ氏)・華麗で美しい楽善斎の八重紅梅(右)(写真:クリップアートコリア)
ソウルの王宮の中でも古の時代の姿が当時のまま残る王宮といえば、昌徳宮(チャンドックン)。
陽気が暖かくなると、多くの人々がやって来る人気の王宮です。その昌徳宮で一番華やかな春の光景が楽しめるのが、「万畳紅梅(マンチョプホンメ)」と呼ばれる八重紅梅が咲く楽善斎の辺り。
紅く染まる八重紅梅は幾重にも花びらが重なる梅の花で、見ている人々をうっとりさせる美しい花を咲かせます。
ここに楽善斎にある八重紅梅の木はおよそ400年前、中国の唐から朝鮮に贈られたものと伝えられ、由緒ある梅の木でもあります。毎年3月中旬から下旬ごろになると満開の時期を迎えるので、この時期にソウルを訪れる方はぜひ昌徳宮の楽善斎に足を運んで見てはいかがでしょうか。
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鮮やかな紅色の花が咲き乱れる京畿道軍浦にあるツツジの丘(左)・散策路の両側はツツジの花でいっぱい(右)
団地のすぐそばに100万株のツツジが咲くツツジの丘(左)・まさにツツジのじゅうたんといった光景が広がるツツジの丘(右)
韓国で咲く春の花の中で一番最後に咲く花といえばチョルチュク。和名でクロフネツツジと呼ばれるこのチョルチュクは、例年、4月から6月にかけて花開きますが、その色鮮やかな赤い花は春に咲くどの花よりも人々に強い印象を与えます。
そんなチョルチュクが小高い丘一面に咲き乱れる素晴らしい花の名所がソウル郊外の京畿道(キョンギド)軍浦市(クンポシ)にあるのをご存じでしょうか。ソウル駅からソウル地下鉄4号線に乗って南へおよそ50分、4号線と直通運転しているKORAIL安山線(アンサンソン)の山本(サンボン)駅と修理山(スリサン)駅のちょうど間にあるのがそこ、ツツジの丘(철쭉동산)です。
軍浦・ツツジの丘はおよそ100万株の華麗なチョルチュクが咲き乱れ素晴らしい光景が眺められることで有名な場所です。ツツジの丘がある場所は隣接するツツジ公園とともに公園のようになっており、ツツジ咲く丘を縫うように散策路が整備されているので、散策がてら気軽にツツジの花見ができます。
ソウル市内から電車に乗って半日ほどで行って来れる場所にあるので、春の深まった4月末から5月にかけての時期、ソウルを訪れる機会があればちょっと足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
なお、今年2025年の軍浦ツツジ祭り(군포철쭉축제)は2025年4月19日(土)から27日(日)までの9日間、ツツジの丘やツツジ公園など軍浦市内各所で開催される予定です。
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軍浦ツツジの丘
済州・鹿山路菜の花ロードの道端に咲く菜の花(左)・道端に咲く菜の花と桜並木が同時に満喫できる済州・鹿山路菜の花ロード(右)
黄色い菜の花が満開となる『韓国の美しい道100選』鹿山路菜の花ロード(左)・菜の花に桜、風力発電の風車も相まってまさに「映える」景色(右)
韓半島の南に浮かぶ島・済州島(チェジュド)。その済州の春を象徴する花といえば菜の花です。
『韓国の美しい道100選』に選ばれた鹿山路(ノクサンロ)菜の花ロードは、済州道南部の西帰浦市(ソギィポシ)加時里(カシリ)を南北に貫く鹿山路にあるおよそ10kmほどの区間で、例年4月になると道の両脇に黄色いじゅうたんのように菜の花が咲き、その光景は圧巻。
今年2025年の済州菜の花祭り(제주유채꽃축제)は2025年3月29日(土)・30日(日)両日、鹿山路沿道にあるチョランマル体験公園(JEJU HORSE PARK=ポニー体験公園)で開催される予定です。この時期、済州を訪れる方はぜひ菜の花と桜の美しい光景を見に行ってみてはいかがでしょうか。
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済州・鹿山路菜の花ロード
鏡浦湖湖畔の桜並木(左)・鏡浦湖の南西の湖畔に建つ鏡浦台の楼閣と桜(右)(撮影:韓国観光公社PHOTO KOREA-韓国観光公社江原支社)
原色鮮やかな丹青と相まって幻想的な光景(左)・満開の時には鏡浦サクラ祭りが開催(右)(撮影:韓国観光公社旅行インフルエンサー取材団「タニム」3期ファン・ジョンビン氏)
江原(カンウォン)特別自治道江陵(カンヌン)にある鏡浦湖(キョンポホ)は、周囲4kmほどの外海とつながったラグーン・潟湖。
暖かい日が続き春を実感する時期になると、湖畔に沿って植えられている韓国原産のサクラ・王桜(ワンポッコ)やしだれ桜が次々と開花、満開となった光景は湖の風景と相まって大変素晴らしいものがあります。
その湖の南西の湖畔に建つ楼閣・鏡浦台の辺りは、韓半島の東を南北に縦断する太白(テベク)山脈にある峠・大関嶺の東側の東海沿岸地域・関東(クァンドン)地方(現在の江原特別自治道・慶尚北道)にある八つの景勝地『関東八景』のひとつとして古の時代から有名で、鏡浦湖に東海の海原、そして満開の桜と、長い歳月を経た今でも絶景が眺められる風光明媚なところとして人気があります。
鏡浦台・鏡浦湖一帯で行われる今年2025年の鏡浦サクラ祭りは2025年4月初旬ごろ開催される予定です。
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瑞山・柳基方家屋のスイセン畑(写真:Getty Images Bank)(左)・ スイセンの花咲く向こうには松林(撮影:韓国観光公社旅行インフルエンサー取材団「タニム」5期ソ・イノ氏)(右)
柳基方家屋の敷地に咲き誇るスイセンの花 (写真:韓国観光公社韓国語ホームページ)(左)・スイセンの黄色い花(写真:Getty Images Bank)(右)
松林が生い茂る小高い丘。その麓に建つ瓦屋根の韓屋の建物が忠清南道(チュンチョンナムド)瑞山(ソサン)にある柳基方(ユ・ギバン)家屋。
この柳基方家屋は日帝強占期の1919年に韓国の伝統的な建築技法で建てられた韓屋です。忠清南道文化遺産にも指定されている由緒ある韓屋ですが、春になると黄色いスイセンの花が辺り一面咲き誇り素晴らしい光景となり人気の観光スポットになっています。3月から4月ごろになると、山の端の松林まで辺り一面黄色いスイセンの花で敷地が埋め尽くされます。
最近ではこの光景をカメラやスマホに収めようと、春になると多くの人々が「映える」写真を撮りにやって来ます。またこの柳基方家屋は宿泊も可能で、静かな雰囲気の中で憩いのひと時を過ごしたい方には一晩、伝統韓屋に泊まってみるのもいいかもしれません。
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* 上記の内容は2025年3月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。