2020/11/26
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トジョンさんプロフィール:
ソウルで働きながらネット上でブログ・Youtube・Webライター、そして翻訳家として幅広く活動。日本語媒体での記事多数。ブログ『韓国をゆく~ソウル在住のOL韓国生活~』(http://kankokuwoyuku.com)でさまざまな情報を発信中。
市場というのは自分の中でどのような存在ですか?私は日本の山間部の出身ですが、日本にいた時は市場は身近なものではありませんでした。市場といえば、観光で訪れた港町の魚市場で新鮮な魚介類を買ったり、有名な大阪の黒門市場や京都の錦市場に行ってみる等のどちらかというと非日常的な空間。もちろん、これらの市場が生活圏内にある方にとっては日常かも知れませんが、日本国内を生活圏とする場合、多くの人々にとって市場は、それほど身近な存在ではないのではないでしょうか?
そういう背景もあってか、日本からの観光客は外国の市場に強い関心を持っているように感じます。韓国も大型スーパーマーケットが台頭する中、市場が少しずつ失われつつあるという傾向はありますが、それでも市場は多くのエリアに存在し現地の人々の生活を支える欠かせない存在です。
韓国の基本的な市場には、八百屋・果物屋・魚屋・乾物屋などの食材の店、チキンやおかずなどテイクアウトの店、麺料理のカルグクスなどの市場によくあるメニューを提供する飲食店、生活雑貨店、洋品店、最近ではカフェなどが入っています。
私は韓国の市場の魅力にはまり、ソウルだけでなく地方の市場もプライベートや仕事で多く訪問してきました。そこで、ぜひ多くの方に観光で市場を訪れていただけたらと思いこの記事を作成しました。

まず「ソウル市内の有名な市場」をいくつか挙げていきます。ソウルにあるということでアクセスが容易であり、世界中の観光客が訪れるという点から市場側の外国人の受け入れ体制もできているので気軽に訪れることができます。
まず最初に紹介する広蔵市場は、100年以上の歴史がある大型の超有名市場。無いものは無いのではないかと思わせる巨大な市場ですが、その中で一番のおすすめは屋台メシがずらりと並ぶ「うまいもん通り」です。名物は緑豆を使ったお好み焼きのようなピンデトックと小さな海苔巻きの麻薬キムパッです。
歩くのもやっとの人、人、人。買い物中のお客は、野菜や肉など買い物をした商品が入った黒いビニール袋を手にいっぱいぶらさげて他にも買うものがないかと歩いています。タイムイズマネーの商人たちは大荷物を抱えてチナガルケヨ!(通ります)と叫び人ごみを縫うようにして進んでいきます。活気あふれる喧騒の中、様々な料理の臭いがまざったその空間はいるだけで気分が高揚。屋台には、料理をしている人々の前に、食べ物が積みあがっています。食べたいものが決まったら、それぞれの屋台の前にある長椅子の空いているところを見つけて座り、注文。言葉が通じなければ、指差しでも頼めるので臆せず挑戦してみてください。現地の人と長椅子に並んでお食事。隣のアジョッシ(おじさんの意味)達はお酒も入って何かの議論に盛り上がっているよう。隣のカップルは幸せそうにトッポッキをシェアして食べている。そんな中で食べる韓国料理は「雰囲気のスパイス」が追加され、なんだか忘れがたい味になるんです。
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広蔵市場とはまた違った体験ができるソウル市内の市場が通仁市場です。 市場の規模は、200mの路地一直線だけのシンプルなもの。しかし、ここは画期的なアイディアにより一躍有名になり、国内外からの観光客が後を絶たなくなりました。それが「お弁当カフェ」です。簡単に説明すると、市場で売られている韓国のおかずから好きなものだけを選んで自分だけの韓国オリジナル弁当を作り食べることができるのです。
ここまで観光に特化した市場があるでしょうか?私はすぐにその市場を訪れてみました。まず市場内のセンターに行き、そこで現金を昔の銅銭をデザインしたコインに交換します。空のお弁当箱も受け取り、市場に繰り出します。
市場内には、韓国家庭料理のおかずである「パンチャン」がたくさん売っているので、それをコインで購入していくのです。各種キムチはもちろん、チャプチェやジョン(チヂミ)などがずらり。欲しいものを伝えてコインを渡すと、市場のアジュモニ(おばちゃんの意味)がお弁当箱におかずを入れてくれます。情にあふれた韓国のアジュモニ!もっと食べなよ~とニコニコ顔で山盛りに入れてくれることも。
お弁当が完成したら、市場内の指定のスペースでご飯と汁物を追加で買って食べることができます。お弁当箱にはおかずもいっぱい、情もいっぱい。食べるとお腹もいっぱい、心もいっぱいになれるそんな市場です。
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日本にも「魚市場」などのテーマがある市場が存在するように、韓国でも魚メインの市場(鷺梁津水産卸売市場など)、肉メインの市場(馬場畜産物市場など)もあります。その中で、ちょっと特別な雰囲気を味わいたいならソウル薬令市場へ行ってみましょう。ここは、韓国の伝統的な医学「韓方」に関する市場です。
入口には韓国の宮殿や寺にあるような大きなゲートがあります。中に入ると道を歩いているだけで独特な韓方の香りがただよってきます。特に、韓方の医師がいる「韓医院」が並ぶエリアはその香りが強いです。また、多種多様な韓方材料を売るエリアもあり、見て回るだけでもその異空間は十分に興味深いです。中には、生きたスズメバチや乾いたムカデなど驚きの材料もあるので、見つけてみてください。
時間に余裕があれば、市場近くにある韓医薬博物館に寄ると良いです。韓国の韓方に関する知識や歴史が分かりやすく展示されています。
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魅力的な市場は、ソウル以外にももちろんあります。地方の市場も観光地として人気です。今回は比較的アクセスしやすい釜山と済州島の市場を紹介します。
港町釜山も市場の宝庫。魚介類で有名なチャガルチ市場は昔から観光ガイド本にも掲載されており有名ですが、他にも映画『国際市場で逢いましょう』で有名になった国際市場など、徒歩で歩けるエリア内に複数の市場が存在します。その中で今回紹介したいのが、富平市場(カントン市場)です。ここで食べておきたいのが、韓国の屋台定番メニューである練り天ということで足を運んでみました。
市場に入ると一見、普通の市場のように感じましたが、店頭で練り天を食べられるお店や、大量の持ち帰り用の練り天を買えるお店が軒を連ねていました。
練り天を食べる方法は、勝手に選んで食べて、食べ終わったら食べた串の数を店員さんが数えてくれるのでその分のお金をお支払いするのが一般的。食べてみると普段食べている練り天と違い、港町釜山の練り天は魚のすり身の味がとても風味よく、食べ始めたら止まりませんでした。また、屋台で一般的に出てくる薄く長い練り天だけでなく、かまぼこのようなゴロッと丸い大きな練り天などもあります。練り天のために、またここに来たい。そう思わせる深い味です。
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日本からの観光客が以前から多い地域として、済州島も忘れてはなりませんよね?済州島にもいくつか有名な観光できる市場がありますが、今回は東門在来市場について。
市場好きとして多くの市場を巡っていると、特徴ある市場を除いてはどこでも売られているものや雰囲気は似通ったものではあります。ただ、済州島の市場はやはり韓半島とは異なる点を見ることができます。島ならではの魚介類、例えば、太刀魚が有名なのですが、まさに太刀のように銀色に光り輝く大きな太刀魚がずらりと陳列されている様子を見ることができたり、名物の馬肉を使ったお土産が売られていたりします。
生魚などは旅行中は購入しにくいですが、私がおすすめしたいのが柑橘類!済州島は柑橘類の栽培が盛んです。市場に柑橘類が美しく並べられた光景には感動します。旅の途中、市場で袋いっぱいのミカンを購入!喉が渇いたときや小腹が空いた時のおやつにしたのですが、その甘さとみずみずしさは忘れられません!済州島の絶景を楽しみながら爽やかなシトラスの香りに包まれるその瞬間は、最高のリフレッシュタイムとなります。
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さて、ソウルや地方の有名な市場を紹介してきましたが、旅のスケジュールによっては訪れることが難しい場合もありますよね?そんな時は、滞在先のホテルや訪れる観光地の近くにある街の普通の市場にふらりと行ってみればいいのです!地図を見てみると、規模の大小はありますが、あちらこちらに市場があります。観光地ではない市場をどう旅の楽しみに反映させるか提案してみたいと思います。
まずは最寄りの市場を探してみましょう。例えばですが、今回はソウルにある放鶴洞(パンハクトン)おばけ市場と言う地元住民が利用する市場に行ってみます。
地図上で自分が見つけた市場を見つけて向かいます。近年はアーケードになっていて上の写真ような入口になっていることが多いです。市場の雰囲気、陳列された商品、買う人売る人の様子。十分に現地の様子を楽しめます。また、ホットクや肉まんなどを売っているのでその場で食べ歩きすることもできますし、市場には必ずと言っていいほどお餅屋さんもあるので、宿に帰ってからのお楽しみを調達することもできます。また、韓国海苔や海苔や昆布を揚げた「プガッ」など、お土産も市場で買えます。もっと気軽に市場に遊びに行ってみてください。
韓国の市場。今回の記事で、行ったことがまだ無い方には興味をもっていただけたら嬉しいです。また、市場に行ったことがあっても、今度は違うところにもさらに行ってみようと思うきっかけになったら幸いです。市場は、現地の雰囲気を存分に感じられる空間であり、そこに韓国ならではの情と活気を見ることができます。さらには、旨いグルメが待っている。そんな魅力あふれる市場に私はいつも行かざるを得なくなるのです。旅先ではもちろん、ちょっとした出先で、仕事先で、市場があるとふらりと立ち寄ってしまいます。
実はこの記事を書くときも、足りない写真を撮影しに市場に行ったのですが、「写真をどこに使うんだい?」と店主に聞かれ説明すると「どうぞどうぞ撮影して!」と笑顔いっぱいで忙しい中でも写真写りを気にして商品を並べなおしてくれたり、ホットクのお店のご主人は明るいジョークを飛ばしてきて、なんだか元気をもらって家路についた私だったのでした。
どうですか?韓国の市場、ちょっと行ってみたくなりましたでしょうか?
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※本コラムは執筆者の個人的見解であり、弊社・韓国観光公社の公式見解を示すものではありません。
※上記の内容は2020年11月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。