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南江(ナムガン)沿いの岩の絶壁に厳かに高くそびえ立っている矗石楼(チョクソンヌ/チョッソンヌ)は、嶺南(ヨンナム=慶尚道)で一番美しい楼閣と名高い建物です。
高麗時代の高宗28(1241)年に創建され、8回に渡り重建と補修を施した矗石楼は晋州城の将帥が命令・指揮を行った南側にある将台・南将台(ナムジャンデ)として役割を果たしたことから将元楼(チャンウォンヌ)とも呼ばれました。戦が始まると晋州城を守る指揮本部として、平和な時期には地方で行われた科挙の初試・郷試(ヒャンシ)の考試場としても使われました。
元々の矗石楼は韓国戦争(1950~1953年・休戦)の時に焼失してしまいましたが、地元・晋州(チンジュ)市民が力を合わせて晋州古跡保存会を立ち上げ1960年に復元しました。
建物は入母屋屋根の多楽楼の形態を取っており、楼閣を支える石柱は昌原(チャンウォン)の矗石山から採石、木材は江原道(カンウォンド)の五台山(オデサン)のものを使用しています。また、楼には4つの扁額や詩人が詠んだ詩板もかけられています。
毎年秋には晋州南江流灯祭りが開催され、ここでしか見ることができない行事が行われます。