2022/09/20
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韓国の歴代大統領が居を構え執務に当たっていた大統領府・青瓦台(チョンワデ)。大韓民国の最高権力者が住むところだけあって厳重な警備に守られ一般の人々には長い間ベールに包まれていた場所でした。大韓民国政府樹立とともに李承晩(イ・スンマン)大統領が初代大統領に就任した1948年から数えて実に74年後の今年2022年5月10日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の就任と同時に大統領府は「龍山大統領室」とその名を変えソウル・龍山(ヨンサン)に移転、青瓦台は一般開放されました。
青瓦台には大統領が執務を行っていた本館、大統領一家が暮らした官邸(公邸)の建物の他にも、国の宝物に指定されている通称「美男仏」・慶州方形台座石造如来坐像や樹齢170年を超え2022年10月「青瓦台老巨樹群」のひとつとして国の天然記念物に登録が決定した韓国の盤松など他では見ることのできない素晴らしいスポットが数多くあります。
青瓦台の中へは正門、迎賓門、春秋門の三か所いずれかの門を通って入場できます。それでは一緒に門をくぐって旧大統領府・青瓦台に足を踏み入れてみましょう!
Tip:青瓦台観覧時の入場門
本館は大統領の執務室や海外からの賓客を迎えるスペースがある建物。屋根にはおよそ15万枚の青色の瓦が使用され、その曲線美は格調高く人々に強い印象を与えます。青瓦台という名称はこの瓦屋根の色から付けられたものです。
国務会議が開かれた大統領執務室や首脳会談が行われた接見室は本館2階に、「無窮花室(ムグンファシル)」と呼ばれる大統領夫人専用の執務室や接見室は本館1階にあります。
官邸(公邸)は青瓦台で大統領が家族とともに暮らした私的なスペースがあるところです。大統領一家が暮らす私的な空間が確保されている建物だけあって、これまでマスコミではあまり紹介されてきませんでした。官邸には大統領一家が生活する本棟の建物や接見や行事などで使われた別棟の建物があり、建物の前には庭が、そして舎廊(サラン)チェの建物もあります。
1978年に竣工した迎賓館は青瓦台の敷地内にある現代建築物の中でも最も古い建物です。外国の首脳などが国賓として訪韓した際にはこの迎賓館で晩餐会や公演など公式行事が開かれました。
青瓦台を訪れる海外からの賓客に韓国の伝統建築様式を紹介するため建てられた韓屋がここ、常春斎(サンチュンジェ)です。常春斎の建築には慶尚北道(キョンサンブクド)奉化郡(ポンファグン)春陽面(チュニャンミョン)で伐採された樹齢200年以上の春陽木(チュニャンモク)と言われる最高の松の木が使われています。 常春斎 の建物には居間とオンドル部屋の2室が設けられています。
緑地園は青瓦台の中でも最も美しい庭園です。2022年10月7日官報に告示され国の天然記念物に登録されることになった樹齢およそ170年の韓国の盤松を中心に120種あまりの木々が植えられている緑地園には、歴代大統領が植えた記念樹もあります。緑地園は毎年春になると5月5日のこどもの日や父母の日、障がい者の日などさまざまな行事が行われた場所でもあります。
青瓦台の東門・春秋門と官邸の間にある枕流閣(チムニュガク)は1900年代初めに建てられたとみられる伝統韓屋の建物で、景福宮の後苑で宴会を行うために建てられたものです。現在の青瓦台がある場所は元々景福宮の後苑があった場所で、このような理由から枕流閣の建物は景福宮後苑にあった建物のひとつと考えられています。1997年にはソウル特別市有形文化財にも指定されています。
大統領や報道官の記者会見が行われ、青瓦台の番記者が詰めていた場所がここ、春秋館(チュンチュグァン)です。朝鮮時代、歴史の記録を担っていた「春秋館」からその名が付いたという春秋館。建物左手の通路には、現在、青瓦台の歴史を詳しく記録したパネルが展示されています。
More info
・所在地:ソウル特別市チョンノ区ヒョジャロ13キル45(서울특별시 종로구 효자로13길 45)
・電話問合せ:+82-2-723-0300
・ホームページ:https://cwdsarangchae.kr(日本語あり)
・入場料:入場無料
・観覧時間:9:00~18:00(毎週火曜日休館)
・所在地:ソウル特別市チョンノ区サジクロ161(서울특별시 종로구 사직로 161)
・電話問合せ:+82-2-3700-3900
・ホームページ:https://www.royalpalace.go.kr(韓国語・英語)
・入場料(外国人):満19歳~満64歳 3,000ウォン・満7歳~満18歳 1,500ウォン
・観覧時間:1・2月及び11・12月 9:00~17:00/3~5月及び9・10月 9:00~18:30
・所在地:ソウル特別市チョンノ区チャハムンロ15ギル18(서울특별시 종로구 자하문로15길 18)
・電話問合せ:+82-2-722-0911
・ホームページ:https://tonginmarket.modoo.at(韓国語)
・営業時間:9:00~21:00(店舗により異なります)
・所在地:ソウル特別市チョンノ区 サムチョンロ107(서울특별시 종로구 삼청로 107)
・電話問合せ(ソウル特別市タサンコールセンター):+82-2-120(日本語可)
・観覧時間:開放型観光地(常時観覧可)
☞関連リンク:
・韓国観光公社オーディオ観光ガイドアプリ・Odii:
Google PlayまたはApp Storeに「Odii」と入力して検索。日本語をはじめ外国語でも韓国の主要観光地の案内を音声で聴くことができます。本コラムで紹介の青瓦台についても音声ガイド案内がOdiiに新規追加されましたので青瓦台観覧時にご利用ください。
※上記の内容は2022年9月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。