2025/08/13
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Korea_Traditional_Culture
韓国民俗村
民画
国楽
舞踊
巫堂
Netflix『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』で注目を集める韓国シャーマニズムの世界観、どこまでが本当?
最近、ビルボードグローバルチャートを席巻している韓国のアイドルグループが二つあります。それは、「HUNTR/X(ハントリックス)」と「Saja Boys(サジャ・ボーイズ)」!Netflixアニメ『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』の主人公たちで構成された、架空のガールズグループとボーイズグループです。
映画に登場する楽曲とともに話題になっているのが、トッケビ、水鬼神、チョスンサジャなど、韓国に伝わるお化け。映画やドラマで描かれる、韓国独自の情緒や美意識を反映した独特な世界観は、「韓国ファンタジー」や「韓国オカルト」という新たなジャンルとして、海外ファンの間で人気を集めています。
今回は、韓流コンテンツに登場する韓国の民間信仰の世界を掘り下げていきましょう。
ドラマ『トッケビ』、映画『神と共に』、アニメ『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』の共通点は何でしょうか?それは、「死神」がメインキャラクターとして登場するという点です。欧米には、死を司る「Grim Reaper」がいますが、韓国には死者の魂を冥界へ導く、チョスンサジャと呼ばれる死神が存在します。ここで「チョスン(あの世)」とは、「今世」の対義語で死後の世界を意味し、「サジャ(使者)」とは使いの者、つまりメッセンジャーのことです。『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』で、デーモンが作ったボーイズグループ名が「サジャ・ボーイズ」となっているのも、この伝統文化に由来しているのです。
近年、こうした伝統的なキャラクターが、韓流コンテンツに登場する頻度がますます高まっています。特に、つばの広い黒帽子「ガッ(笠)」や、黒い上着「トポ(道袍)」が注目されるとともに朝鮮時代の伝統衣装も人気を集めています。その影響を受けてか、韓国の人気観光地では、韓服をレンタルして旅を楽しむ外国人観光客の姿が目立ちます。
朝鮮時代に、王様から両班、庶民に至るまでどのような服装で生活していたのか、当時の暮らしに興味があるなら、龍仁(ヨンイン)にある韓国民俗村を訪ねてみてください。ここは、朝鮮時代の村を再現したテーマパークで、演者らがその時代の人物になりきって生活し、会話を交わすなど、当時の様子をリアルに体感できます。まさに昔の趣が息づく村なのです。観光客は、王様や両班、庶民の暮らしぶりや衣服などを観察し、演者たちと交流し、ときには冗談を交わすこともできるのです。まるでタイムスリップしたような五感を満たす体験型の観光を望むなら、韓国民俗村をお見逃しなく!
韓国民俗村(한국민속촌)
祖先の生活様式を再現し、さまざまな工芸品が展示されている体験型テーマパーク
『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』のヒロイン三人組「ハントリックス」は、どのようにしてデーモンを退治したでしょうか。そう、歌と踊りです。
K-POPらしい設定だと思った方もいるかもしれませんが、実はこれ、韓国に古くから伝わる伝統文化に基づいているのです。
韓国には昔からムーダンと呼ばれる巫女がいました。ムーダンは占い師やシャーマンとも呼ばれますが、その役割は運勢を占うだけではありません。歌や踊りを通じて、悪霊を祓う役割を担ってきたのです。このような儀式のことを「グッ」と言います。どこかで聞いたことがあると感じたなら、その通りです。映画『破墓/パミョ』やドラマ『鬼宮』、『巫女と彦星』にも、少女のムーダンが主人公として登場しており、重要テーマとして注目されています。
ちなみにムーダンは、昔話や伝説上の存在ではありません。2025年現在も、ムーダンとグッは実在しています。葬儀や地域の祭祀、病気治療のための儀式の場でグッが行われており、今日においても人びとの生活と密接に結びついているのです。
韓国の民間信仰や伝統説話に興味が湧いてきましたか?それなら、ソウルの鐘路(チョンロ)にある国立民俗博物館がおすすめです。韓国の伝統的な生活文化から民間信仰、工芸技術、風習まで幅広く学ぶことができます。何より鐘路には長い間王様が暮らした王宮があり、博物館の近くには歴史的な観光名所も点在しています。韓国に来たときにはぜひ立ち寄ってみてください。
国立民俗博物館(국립민속박물관)
韓国の伝統や近現代の民俗文化が無料で鑑賞できる国立博物館
鐘路(チョンロ)周辺のおすすめ観光スポット
『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』には、他にもメインキャラクターがいます。それは人間ではなく、動物の仲間たち。そう、虎とカササギです。主人公二人の橋渡し役となった、この動物たちの愛らしい魅力に、多くの方が心を奪われたことでしょう。それにしても、なぜ虎とカササギだったのでしょうか?実は、昔から韓国では、虎とカササギは一つに結びつけて考えられてきました。例えば、伝統民画(朝鮮時代に庶民の間で親しまれた民俗絵画)には、この二つの動物が一緒に描かれた作品が数多く残っています。
民画のなかの虎は、一見恐ろしく見えるものの、時には親しみやすい姿でも描かれており、カササギは幸運を運んでくる縁起の良い鳥と考えられています。さらに、虎は韓国を代表する動物であり、韓国のキャラクターの多くは、虎がモチーフになっています。韓国の文化や観光情報を紹介する韓流特集館のSNSチャンネル「KREW」の公式キャラクターも、虎と熊とカササギです。韓国を代表するこの三つの動物が韓国の主なイベントや観光スポット、日常文化などを楽しく紹介しています。
このような虎やカササギは、キャラクターとして楽しむだけでなく、グッズとしても手に入れることができます。ソウルの龍山(ヨンサン)にある国立中央博物館のミュージアムショップ「MU:DS」では、カササギと虎をモチーフにしたバッジや、先ほどご紹介したチョスンサジャ(死神)をモチーフにした黒笠のボールペンなど、センスあふれるアイテムが購入できます。ここに並んでいるのは単なる記念品ではなく、韓国の伝統文化を現代のトレンドに合わせたおしゃれなグッズの数々です。「MU:DS」は、ソウルで必ず立ち寄るべき最高のギフトショップと評価されています。
また、「MU:DS」のある国立中央博物館には、虎とカササギが描かれた伝統民画はもちろん、韓国の歴史に関する展示が豊富にそろっています。国立中央博物館は、2024年時点で世界の博物館来館者数ランキングで6位、アジアで1位を記録しました。BTSのRMによる展示やグッズ紹介もあり、外国人訪問客数は毎年新記録を更新中です。国立中央博物館を訪れるなら、歴史の勉強、民画の鑑賞、グッズのショッピングのうち、あなたは何から始めたいですか?
キングダムフレンズSNS「KREW」
韓流ニュースやイベント、お得な情報がゲットできる韓国観光公社の韓流ファン向けソーシャルメディア
国立中央博物館(국립중앙박물관)
韓国の歴史や文化について学ぶことのできる、韓国を代表する国立博物館
龍山(ヨンサン)周辺のおすすめ観光スポット
韓国は「興の民族」とも呼ばれています。ムーダンによる儀式が執り行われるときも、古くから伝わる民俗遊びをするときも、王室の祭礼のときも、歌と踊りは欠かせないものでした。今、K-POPや韓国のダンスが世界的に高く評価されているのも、このような文化に端を発しているのです。
最近、グローバルダンスサバイバル番組『World of Street Woman Fighter』で、韓国代表チーム「BUMSUP」によるMEGACREWミッション動画が、わずか一日で再生回数700万回を突破し、世界中のファンの注目を集めました。彼女たちは、チョスンサジャ(死神)をモチーフにした伝統舞踊のキレのある動きを現代的なストリートダンスに融合させ、韓国ならではのステージを披露しました。
同じように、韓国の伝統芸術もまた、体を使って物語を表現することで共同体の感情を分かち合ってきました。その代表的なものが、パンソリ(唱い手と鼓手の二人による伝統芸能)や国楽(韓国の伝統音楽)、伝統舞踊です。ソウルには、こうした韓国の伝統芸能を鑑賞できる場所があります。
伝統芸術を現代的にアレンジした公演が行われている国立貞洞劇場と、パンソリや伽耶琴(カヤグム)などの本格的な国楽公演を上演している国立国楽院です。現在のK-POPにつながる「興」と「魂」が込められた韓国の伝統芸術に興味があるなら、この二つの場所でその魅力を体感してみましょう。
国立貞洞劇場(국립정동극장)
韓国の伝統公演を現代的にアレンジした舞踊や演劇などが上演されている代表的な伝統文化劇場
国立国楽院(국립국악원)
韓国の伝統音楽と舞踊の原型を再現している国楽専門の公演場
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