2023/12/29
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2023年、韓国国内で放映され、Netflix(ネットフリックス)を通じても世界各国に配信され大ヒットした韓流ドラマといえば、『キング・ザ・ランド』と『生まれ変わってもよろしく』。
実力派俳優が出演し観ている人々をドラマの中へと引き込むストーリー展開で、海外のファンまで魅了したこの二つの作品には、韓国各地のさまざまな観光スポットが登場することでも注目を集めています。ドラマをより楽しく観てみたいという方は、是非韓国を直接訪れてドラマの舞台となったロケ地を巡ってみてはいかがでしょうか。
今回はドラマの感動を再び感じる、『キング・ザ・ランド』『生まれ変わってもよろしく』のロケ地へみなさまをご招待します。
ドラマ『キング・ザ・ランド』(jtbc・2023年=日本ではNetflixで配信)は、「キングホテル」の跡目争いに巻き込まれる御曹司ク・ウォン(ジュノ=2PM)と、キングホテルに勤務する従業員チョン・サラン(ユナ=少女時代)が繰り広げるラブストーリードラマ。
K-POPアーティストとしても俳優としても活躍するジュノとユナが主人公となるだけあって、ドラマ制作段階からファンの熱い視線を集めました。その期待通り、二人は回を追うごとに幻想的なケミストリーを生み出し、視聴者のハートを鷲づかみにしました。
ドラマの序盤、ウォンとサランがキングホテルの広報映像を撮影したシーンがここ、韓半島の南に浮かぶ島・済州島(チェジュド)にあるリゾート・SONO CALM JEJU。
笑顔が苦手なウォン、接客で常に笑顔を絶やさないサラン。全く正反対のふたりは、オレンジ色に染まる済州の夕焼けを眺めながら、初めて心を通わせます。
テレビで観ているだけでもその場に行ってみたくなるような美しいこの場面は、済州(チェジュ)特別自治道西帰浦(ソグィポ)にあるSONO CALM JEJUのインフィニティプールで撮影されました。
インフィニティプールの向こうに沈む夕陽、済州島にある名峰・漢拏山(ハルラサン)の風景、そして素晴らしい日の出・日の入りの風景を眺められるこの場所は済州の隠れた景色の素晴らしいスポット。
SONO CALM JEJUにはサウナをはじめ屋内プール、様々なタイプの客室もあり、韓国の南国・済州を訪れたらぜひ泊っていただきたいリゾートのひとつです。
また、ウォンとサランが写真を撮った通称「ハートの木」も人気のスポット。木々が生い茂る森の頭上がハートを描くようにぽっかりと開いていて済州の美しい空が見え、「映える」ショットが撮れるとここを訪れるカップルに人気となっています。「ハートの木」フォトゾーンは、リゾートにお泊りの方だけでなく一般の訪問客にも開放されていますので、済州道の南・西帰浦まで訪れる機会があれば、楽しい旅の瞬間をここで一枚ファインダーに収めてみるのはいかがでしょうか。
第3話では撮影のため済州の海へ出航、無事撮影は終了するも、台風の余波で天候が悪化、済州本島に戻ることができず、小島にとどまることになったウォンとサラン。
ふたりは自転車に乗ったり、島の展望台に上がり島の素晴らしい眺望を眺めたりつかぬ間の時をこの小島で過ごします。
泊ることになった宿の女主人から勧められ飲んだお酒で酔いが回ったふたり。次第に口論になってしまい、いつも笑顔を絶やさないサランに向かって自分の目の前で笑うなと口では言いつつも、ウォンはサランの話す言葉や表情に次第に引かれていくのでした。
ふたりが過ごしたこの小島は済州本島から船で南に10分ほど進んだ先にある島・加波島(カパド)。
島は歩いて1時間半、自転車で30分ほどで一周できるほどの小さな島で、毎年4月には青麦、6月から7月にかけては紫陽花(アジサイ)、秋にはピンク色のコスモスで島全体が美しい風景となります。
加波島は済州本島から船に乗って渡らなければならないため、予め船の時刻表をチェックして予約しておくことをおすすめします。
韓国を訪れるアラブの王子をガイドすることになったチョン・サラン。
サランの美貌に心を奪われたアラブの王子は、韓国の王宮を観光している最中に韓国の伝統婚礼を体験してみたいと言い出します。
そんな一言に黙ってはおけないウォンはアラブの王子に口から出まかせを言い、自分が代わりに婚礼の衣装を着てサランの前に現れますが…
絶妙な視線を交わすふたりの様子が観ている人をドキドキさせるこのシーンが撮影されたのは、ソウル郊外の京畿道(キョンギド)龍仁(ヨンイン)にある大長今パーク。
海外での韓流ブームの火付け役ともなったイ・ヨンエ主演の時代劇ドラマ『宮廷女官 チャングムの誓い』(MBC・2003~2004年=原題:大長今)の世界的な人気で作られた大長今パークでは、専門家による歴史考証により三国時代から朝鮮時代に至るまで各時代ごとの町並みを再現しています。
朝鮮時代末期を舞台に展開するイ・ビョンホン主演ドラマ『ミスターサンシャイン』(tvN・2018年)や前述の『キング・ザ・ランド』にも主演し時代劇の演技にも定評がある2PMのジュノ主演『赤い袖先』(MBC・2021~2022年=原題:袖先赤いクットン)といった人気ドラマやBTS(防弾少年団)SUGAの『大吹打』のミュージックビデオのロケ地としても登場します。
サランとウォンが風力発電用の風車が建ち並ぶ干潟の道を歩くこのシーン、覚えている方も多いかと思います。この道を歩きながらサランは、カバンの中からおもむろに幼かった時別れたウォンのお母さんの写真を取り出し、この写真をくれたウォンの母のことをよく知るホテルの従業員の人に一度話を聞いてみてはと促します。
このシーンが撮られた場所は夕暮れ時の風景が美しいと定評のある京畿道(キョンギド)安山市(アンサンシ)にある炭島港(タンドハン)。
韓半島の西海岸は干潮差が激しく、干潮になると水が引き、満潮時には海面の下に沈んでいたコンクリート製の道路が姿を現します。干潮時間に合わせてここを訪れれば、ウォンとサランが歩いたように海の道を散策できます。この海の道を30分ほど歩くとヌエソム(蚕島)灯台展望台があり、干潮時と夕暮れ時がうまく合えば、展望台からは東西南北360度に広がる美しい夕焼けの風景を眺めることができます。
『生まれ変わってもよろしく』(tvN・2023年=日本ではNetflixで配信)は、19回も転生を繰り返し、前世の記憶を保ったまま次に生まれ変わる主人公パン・ジウム(シン・ヘソン)が、前世で初恋相手だったムン・ソハ(アン・ボヒョン)と再会し、愛をはぐくむファンタジーロマンスドラマです。
数多くの転生を繰り返すも記憶はそのままという主人公のキャラクターゆえ、ドラマではこれまで生きてきた時代時代を毎回描く必要がありました。その結果、韓国のさまざまな名所でロケが行われ、ドラマに登場します。パン・ジウムの神秘的な生き様を辿りながら、さあ韓国各地を巡ってみましょう。
ドラマ冒頭のシーンでジウムは淡いブルーのドレスをまとい洞窟を歩き登場します。自然が創り出す美しい海食地形は19回も転生を繰り返し生まれ変わった主人公ジウムの神秘さを象徴しているかのようです。
このシーンが撮影されたのは韓国南西部・全北(チョンブク)特別自治道扶安(プアン)にある彩石江海食洞窟。全北西海岸国家地質公園にも指定されているここは、永い歳月を経て堆積や浸食を繰り返し作り上げられた地形で、その姿は見る人々に敬畏の心さえ抱かせる素晴らしい風景が広がります。
特に洞窟内から逆光で撮影したシルエットショットは「映える」一枚が撮れると人気です。しかし洞窟は海辺の岩場や絶壁があるところにあるため、写真撮影ばかりに気を取られていると大変危険です。訪れる際には落石や岩場で足を滑らせたり高波に巻き込まれないよう安全に充分注意するよう心掛けるようにしましょう。
洞窟の見学は潮が引く干潮の時間帯がベストですので、地元・扶安の潮の満ち引きの情報を予め調べてから訪れることをおすすめします。
10回目の転生で壬辰倭乱(日本で言う「文禄・慶長の役」)の戦火の中、幼い子を失った女性だったジウムは、そのつらさを晴らすためひたすら走り続け、蕎麦の花が一面に咲く、とある畑にたどり着き、そしてふと悟ります。辛い瞬間は時とともに過ぎ去り、自分もまたどこかへとたどり着き、生きてゆくのだと。
第2話の中で仁寺洞を歩いていて過去の交通事故の記憶がフラッシュバックしパニックに陥りしゃがみ込むソハを遠目に見かけたジウムが突然走り寄り、ソハの右手首を掴み「逃げろ!」と手を取って二人が走り出すシーンがありますが、その謎解きになる蕎麦畑のシーンが撮影されたのは、全北(チョンブク)特別自治道高敞(コチャン)の麦の国鶴原農場。
およそ50ヘクタールの広大なこの農場は、春になると青々とした麦畑となり、夏にはヒマワリやキバナコスモス、秋にはソバの花が満開に咲き誇り、季節ごとに青麦畑祭りや蕎麦の花祭りなども開催されます。
小さいながらも可憐な白い花を咲かせるソバの花がドラマの主人公を慰め癒したように、この美しい自然の風景は日常に疲れた人々に束の間の癒しをもたらすことでしょう。
好意を持ちつつもお互いその気持ちを言い出せない、ジウムの前世の妹のユン・チョウォン(ハ・ユンギョン)と、ソハの幼い時からの親友で海外留学も同行し今は秘書として支えるハ・ドユン(アン・ドンギュ)。第8話では韓屋(ハノク)が軒を連ねる石塀の道を散策しながらドユンへの恋心をストレートに語り、永遠に愛が続くという二つの木の幹が交差し門のようになっている場所で、チョウォンはおもむろに花で作った指輪をドユンに差し出します。このシーンはふたりの恋の行方に期待を膨らませる視聴者にときめきを感じさせる名シーンとして記憶に残っています。
このシーンは慶尚南道(キョンサンナムド)山清(サンチョン)にある、土と石を積み上げて作った古い塀・イェダムに囲まれた韓屋が軒を連ねる 南沙イェダム村で撮影されました。
韓国で最も美しい村連合会が「韓国で最も美しい村」第1号に選んだだけあって、美しい韓屋と自然の調和が垣間見れるところです。
ドラマの中でチョウォンとドユンがくぐった「夫婦のエンジュの木」は、大きなエンジュの木が交差しおしどり夫婦のようにお互い抱きしめているように見えることからこう言われるようになったといいます。愛する人と仲良く手をつないでこの木の下をくぐれば、次に生まれ変わっても夫婦になるという言い伝えが残されています。
第9話でジウムとソハは最初の転生の記憶を確かめるため、とある池を訪れます。前世でふたりはこの池の橋の上で、滝のように華麗に火花が散る中、確かにお互い見つめあっていたのですが…。このシーンを境にベールに隠されたふたりの秘密は次第に明らかになっていきます。
美しい映像で視聴者を魅了したこの華麗な火花が散るシーンは、朝鮮時代から続く韓国の民俗行事・落火ノリ。
松や桑といった着火しやすい木の枝で炭を作り、韓紙(ハンジ)で作った袋に入れ、川縁の絶壁や水面の上に張った縄にこの韓紙の袋を沢山くくりつけ、松明(タイマツ)で次々と火をつけます。
ナイアガラ花火を彷彿とさせるその光景は圧巻で、ドラマに登場した場所は韓半島南東部・慶尚南道(キョンサンナムド)咸安(ハマン)にある朝鮮時代の亭子(東屋)・無尽亭(ムジンジョン)。
毎年、釈迦誕生日(旧暦4月8日)に咸安落火ノリ(動画はこちら)がこの無尽亭で開催されています。
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* 上記の内容は2023年12月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください