2025/03/18
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韓国観光
キョンジュ
文化財
自転車
自転車旅行
こんな方におすすめ!
● 韓国の歴史にご興味のある方
● 史跡めぐりがお好きな方
●春夏秋冬一年を通じて楽しめる屋内の観光スポットをお探しの方
★VISITKOREAおすすめ・貸自転車で巡る陵墓巡り★
慶州大陵苑~🚲9分・2.2km~慶州五陵~🚲14分・3.5km~皇龍寺址・皇龍寺歴史文化館~🚲4分・1.0km~国立慶州博物館 (総走行距離6.7km)
※自転車は市内の貸自転車店でレンタル可能ですが、店により料金が異なります。
自転車で巡る慶州の旅、スタートは慶州を旅すれば必ずといってよいほど訪れる慶州大陵苑。
市街地のある中心部に位置する大陵苑ですが、周囲には高い建物がなく、その狭間にこんもりとした古墳がある景色はとても印象的です。ここ大陵苑の古墳群は慶州で最も大きな規模を誇ることでも有名な場所です。
慶州大陵苑はその名称の通り公苑のように綺麗に整備されたところで、散策におすすめのところです。
春にはサクラやモクレンが咲き乱れ、春が深まってくると木全体が真っ白な花に覆われるヒトツバタゴの美しい姿(下記写真)に遭遇します。春夏秋冬一年を通じて様々な姿を見せる慶州大陵苑だけあって、いつもここを訪れる人々であふれています。
また、苑内にある『天馬塚』にはこの古墳で出土した様々な遺物も展示室で展示されています。
慶州五陵は新羅時代初期に造られた王陵です。韓国の歴史書『三国史記』によれば新羅を打ち立てた初代国王・朴赫居世(パク・ヒョッコセ) や妃の閼英夫人、第二代国王・南解王、第三代国王・儒理王、第五代国王・婆娑王の五人の王族の墳墓と記録されています。
大陵苑が多くの人々に知られている反面、この慶州五陵を訪れる人はあまりいませんが、静かな雰囲気のところで落ち着いた気持ちでゆっくり見て回ることができます。王陵は大変手入れが行き届いており、予約をしておけば、韓国語による文化観光解説士※によるガイドを聞きながら見学することもできます。
また、慶州五陵の由来にはこのような説もあります。別の歴史書『三国遺事』によれば朴赫居世が崩御し昇天し7日経ったある日、五つに分かれた王の遺体が地上に落ちてきたそうです。人々がバラバラになった遺体を集め国王を追うように亡くなった王妃とともに埋葬しようとしたところ、大蛇がそれを妨げ、結局遺体をそれぞれ埋葬し弔い、五つの場所に埋葬したことから五陵という名前になったという話もあります。
慶州といえば慶州大陵苑や慶州五陵などがある慶州中心部を連想しがちですが、実は仏国寺や石窟庵などがある吐含山(トハムサン)を越えて東へ進むと海があることをご存じでしょうか。
慶州中心部からおよそ34km、自転車で行くには少々長距離ですが、慶州の大海原は風光明媚で、慶州を訪れた方々にぜひ見て頂きたいおすすめのスポットなので、自転車の旅というテーマからはちょっと横道にそれてしまいますがここでご紹介したいと思います。その場所とは文武大王陵。
この文武大王陵、一般的な陵墓とは異なり、なんと海の中にあります。この墓に弔われている、新羅・高句麗・百済の三国を統一した新羅王朝第30代国王・文武王(ムンムワン)は死んだら火葬し遺骨を東海(トンヘ)の海に埋葬するよう遺言を残したそうです。その埋葬したところがこの大王岩です。しかし大王岩の中やその下に遺骨や副葬品は無かったと言います。
文武大王陵から陸に上がって少し山の方へ向かうと感恩寺(カムンサ)という寺の跡・感恩寺址がありますが、その東側に小高い丘があります。この場所に海の中にある大王岩を正面から眺められる史跡・利見台(イギョンで)という東屋があります。この場所から眺める大王岩の風景が筆舌に尽くしがたいほどの絶景で、第31代国王・神文王もここをしばしば訪れ、父・文武王が葬られている大王岩を遠くから拝んだということです。
さて、再び慶州中心部の自転車の旅に戻りましょう。慶州五陵から自転車で14分、距離にして3.5km離れたところにあるのが慶州皇龍寺址・皇龍寺歴史文化館です。
皇龍寺歴史文化館は研究及び発掘調査の成果を多くの人に知ってもらうため、現在では跡地のみ残された史跡・慶州皇龍寺址のすぐそばに建てられた施設です。
真興王14(553)年、半月城の東に新たな王宮を建てようとしますが、その場所に黄色い龍・黄龍(ファンニョン)が現れこれは何か特別な予兆ではないかと察し、建てられたのがこの皇龍寺(ファンニョンサ)だといいます。
新羅王朝第24代国王の真興王から第27代善徳女王の治世まで四代・およそ93年をかけて完工した大寺院・皇龍寺は高麗時代に蒙古軍によって焼き討ちにされていなければ世界最大の木塔として後世にのこっていたのではないかというほど大規模な建造物を誇る寺だったといいます。皇龍寺歴史文化館ではこの古の寺・ 皇龍寺に関連した展示や3D映像を上映、皇龍寺の歴史をより深く知りたい方は必見の場所です。
慶州皇龍寺址・皇龍寺歴史文化館
そして慶州中心部自転車の旅の最終目的地は、ここ慶州を代表する博物館・国立慶州博物館。
本館には医師で長年文化遺産の蒐集・研究に情熱を注いだ故・李養璿(イ・ヤンソン)氏が寄贈した遺物から新羅や統一新羅時代の仏教彫刻、金属工芸などに至るまでおよそ2500点の遺物が常設展示されています。
屋外には聖徳大王神鐘、仏像、石塔、碑石などがあり、その素晴らしさに目を奪われます。
展示室をはじめ屋外にも数多くの見どころがあり、数あまたの遺物をすべて見るには一日では足りないほどです。旅の都合で短時間で観覧したい方は、仏教彫刻・金属工芸品を展示する仏教美術室や博物館裏の屋外に展示されている遺物の観覧をおすすめします。
* 上記の内容は2025年3月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。