韓国の冬といえば、その大陸性気候ゆえ寒さが厳しく観光を敬遠しがちですが、実際に韓国に来てみると、この厳寒に負けず、ダイナミックで様々なイベントやお祭りを楽しむことができる絶好の時期です！
師走になると、韓国の街は至るところクリスマスのデコレーションやイルミネーションで彩られ華やかさを増し、さまざまなイベントが行われ、韓国国内は年の瀬に向けて盛り上がりを見せます。
また除夜の鐘が鳴り響く大晦日の夜から新年最初の日の元日にかけては、 初日の出を観ようとやって来た人々のために東海（トンヘ）・南海（ナメ）・西海（ソヘ）に面した海辺や初日の出がよく見える山などでさまざまなお祭りが韓国全国で開催されます。
このように冬の韓国は厳寒の季節ながら、さまざまなイベントやお祭りが韓国各地で行われ、特に1月から2月にかけては雪や氷をテーマにしたお祭りが、その他にもその地方ならではの冬の文化や冬でしか体験できない地元の名物をテーマにしたお祭りも続々開催されます。
今回は「2023～2024年 韓国の楽しい冬祭り」と題して、これからの時期、韓国で楽しめる心温まる様々な冬祭りをご紹介したいと思います。

2023年12月・光のページェント

京畿道加平・アチムゴヨ樹木園五色ピョルピッ庭園展

毎年冬から初春にかけてアチムゴヨ樹木園で開催される光の祭り・アチムゴヨ樹木園五色ピョルピッ庭園展。およそ33ヘクタールに及ぶ野外庭園のいたるところにイルミネーションが施され、数万本の木々が色とりどりに光り輝き、園内は幻想的な景色となります。
イルミネーションは毎年テーマが変わり、ライトアップされた庭内の美しさもさることながら、韓国の自然の美しさも同時に感じとることができます。なおライトアップされる時間帯は午後5時から午後9時まで（土曜日は午後11時まで）です。

大邱広域市・E-WORLDイルミネーション

E-WORLDイルミネーションは大邱（テグ）最大のテーマパーク・E-WORLDで行われる冬のお祭り。
およそ30のアトラクションや83タワー展望台から眺める大邱市街地の夜景も絶景です。E-WORLDイルミネーション期間中には真っ赤なダブルデッカーバスやメリーゴーランドなどを背景に写真撮影ができるさまざまなフォトゾーンも設けられ、「映える」写真をSNSにアップロードしたい方にはおすすめのスポットです。

晦日から元日・初日の出祭り

済州特別自治道西帰浦・城山日の出祭り

済州（チェジュ）の日の出の名所・城山日出峰で晦日にあたる12月30日から元日までの3日間行われる城山（ソンサン）日の出祭り。
城山日出峰のハイキングコースを歩く日出峰トゥルレキルウォーキングやパフォーマンス公演が行われるほか、お餅が入った温かいトッククが振る舞われたり、願いを紙にしたため燃やして祈願する行事やレーザーショーなど、さまざまなイベントが行われます。
2024年元日に初日の出を見に城山日出峰に登る登山客については安全を考慮し入山規制を行うこととなり、ネット上で事前受付をした900人までが登山可能となります。申し込みは2022年12月20日12:00から城山日の出祭りホームページ（https://www.sunrisefestival.kr・韓国語・最大6人まで申請可能）を通じて行い、先着900人に限り城山日出峰で初日の出を拝むことができます。

慶尚北道浦項・虎尾岬韓民族日の出祭り

虎尾岬日の出広場がある虎尾岬（虎尾串＝ホミゴッ）海水浴場は、毎年美しい日の出を見に多くの人々が訪れる場所。例年、大晦日から元日にかけて開催される虎尾岬韓民族日の出祭りでは、新年を祝う様々な祝賀公演や、地元の人々が参加するフリーマーケットなどが行われます。また、温かいトッククが無料で振舞われ、訪れた人々から人気を博しています。

江原特別自治道江陵・正東津日の出祭り

正東津（チョンドンジン）は韓国を代表する日の出の名所として有名な場所。駅のプラットフォームのすぐ向こうに砂浜があり、電車を降りたらすぐ目の前には果てしなくつづく水平線の美しい海辺の風景が眺められる、絶好の日の出スポットです。いまではソウル駅から東海（トンヘ）行きのKTX（韓国高速鉄道）イウム号に乗れば乗り換えなしの2時間ちょっとで行くことができ、アクセスも大変よくなりました。
また、ここ正東津には大型の砂時計が設置されており、この砂時計の砂が全て落ちるにはちょうど1年かかるように作られています。正東津日の出祭り 「砂時計回転式」では年が明ける1月1日午前0時とともにこの大型砂時計をひっくり返し新たな１年を数え始め、花火の打ち上げやステージ公演などが行われます。

全羅南道麗水・麗水 向日庵日の出祭り

麗水（ヨス）・向日庵（ヒャンイラム）日の出祭りは、毎年水平線の向こうから昇る初日の出を眺めにやってくる人々で大賑わいとなるお祭り。
例年、大晦日の夕方から繰り広げられる風物ノリ（プンムルノリ＝農楽）公演をはじめ、願いを込めてろうそくを灯したり風船を飛ばしたりするイベントも行われるなど多彩な行事が行われます。

寒さを吹き飛ばす冬のアクティビティ祭り

江原特別自治道平昌・平昌マス祭り

会場となる平昌郡（ピョンチャングン）は韓国で最もマスの養殖が盛んな地域です。平昌のきれいな水で育った平昌のマスは身の締まったプリッとした食感が自慢です。
平昌マス祭りでは氷に穴をあけてマスを釣る体験イベントが行われます。またマスのつかみ取りやソリ遊びなども楽しめます。
アルペンシアリゾートや龍平（ヨンピョン）リゾートスキー場にも近く、ウインタースポーツも一緒に楽しむことができます。

江原特別自治道華川・氷の国 華川ヤマメ祭り

氷の国 華川（ファチョン）ヤマメ祭りは、ヤマメやカワウソが生息する華川川（ファチョンチョン）で開催される人気のお祭り。
厚い氷に穴をあけて楽しむヤマメの穴釣りや体の芯まで冷えるほど冷たい水の中で行われるヤマメのつかみどりは、中でも人気のプログラムです。会場にはお祭りスタッフがあちらこちらで待機しており、ヤマメ釣りが初めての方にも親切に指導もしてくれますのでご心配なく。釣ったり素手でつかまえたヤマメは会場で刺身や塩焼きにして食べることができます。

江原特別自治道太白・太白山雪祭り

太白山（テベクサン）雪祭りは雪と親しむお祭りです。公演や雪の彫刻作品展、ソリ遊びなど、多彩なイベントが行われ、真っ白な雪に覆われた太白山の素晴らしい雪景色をお楽しみいただけます。
太白山雪祭り会場から車で20分ほどのところには韓半島南部で最長を誇る大河・洛東江（ナクトンガン）の水源地である黄池蓮池があり、太白山雪祭り期間中、この黄池蓮池を会場に『ピョルピッフェスティバル』（2023年11月25日～2004年2月26日）も同時開催されており、水面には様々な光のオブジェが浮かび、キャラクターの形をした紙灯篭などのオブジェも多数、屋外展示されていますので、太白山雪祭りとともに観覧してみてはいかがでしょうか。

忠清南道青陽・七甲山氷噴水祭り

七甲山（チルガプサン）氷噴水祭りは雪の王国を彷彿とさせる巨大な氷の噴水や美しい氷の彫刻が楽しめるお祭りです。氷上ボブスレーやソリ、ジップトラック、ドラム缶列車などさまざまなアクティビティをはじめ、韓国の冬にはなくてはならなグルメで地元・忠清道特産の栗やさつま芋を焼いた、美味しい焼き栗や焼き芋も味わうことができます。

※上記の内容は2023年12月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。