2025/09/05
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韓国グルメ
くるみ饅頭
秋
栗
くるみ

秋を感じさせる旬の食べ物(写真:クリップアートコリア)
暦はもう九月。いまだ残暑厳しい日が続いていますが、少しずつ秋の足音が聞えてくる時期になりました。
秋といえば、実りの秋。様々な作物の収穫を迎える時期でもあります。もうしばらくすれば気候も涼しくなり、ちょっと遠出して散策するのも絶好の季節、そして秋が深まれば山川を美しく染める紅葉も楽しめる時期となります。
とはいっても、何より秋が待ち遠しいのは五感を満足させてくれる旬の味ではないでしょうか。水揚げされたばかりの新鮮な海の幸、畑いっぱいに実る穀物、そして果樹園には甘い実をつけた果物まで、秋の韓国は美味しいものでいっぱいです。
今回はそんな秋の韓国で旬を味わうグルメな旅に皆さんをご招待します。さあ、グルメな秋の韓旅へ出発です。
天高く馬肥ゆる秋。秋が訪れる韓国ではこの時期になると、食卓にはさまざまな旬の食材で作った料理でいっぱいになります。
夏バテ気味の上に、季節の変わり目で体力減退しているこの時期、旬を迎えた秋の食材を使った料理は気力・体力回復にもってこいです。
では秋の韓国、どんな旬の味があるのでしょうか。見て聴いて、香りを楽しみ、味わい触れる、韓国を代表する五感で味わう旬の味をいくつかご紹介します。
コノシロの塩焼き(写真:Gettys Image Bank)
コノシロの刺身(写真:Gettys Image Bank)
秋になると脂がのって旬を迎える魚といえば、コノシロ。
日本ではコノシロという名前より、やや小さめの大きさのコハダという名前の方が広く知られている魚ですが、韓国では大きさに関わりなくチョノ(銭魚=전어)といい、身が柔らかく旬の味として韓国の人々に親しまれています。
韓国のコノシロ料理には、塩焼きにしたコノシロの塩焼き・チョノグイ(전어구이)が最もポピュラー。また、小ぶりながら骨が柔らかいので新鮮なコノシロを刺身にして食べることもあります。コノシロ本来の刺身の味を食してみたい方には醤油がおすすめですが、サンチュにコノシロの刺身・チョノフェ(전어회)を乗せてワサビ、酢が効いたコチュジャン・チョコチュジャン、生ニンニクや唐辛子のスライスなどを一緒に包んで食べてもこれまた美味です。
韓国でコノシロ料理が有名なところは韓半島の西に接する西海(ソヘ)沿岸の町・舒川(ソチョン=忠清南道=洪元港などが有名)、南に接する南海(ナメ)沿岸の町・宝城(ポソン=全羅南道)、光陽(クァンヤン=全羅南道)などがあります。
【ナルトフェチプ(ナルト刺身店=나루터횟집)】
【ノベンイ灯台刺身店(너뱅이등대횟집)】
【コノシロ刺身専門活魚刺身センター(전어회전문활어회센타)】
コウライエビの塩焼き(写真:韓国観光公社PHOTO KOREA-キム・ジホ氏)
エビフライ(写真:韓国観光公社PHOTO KOREA-キム・ジホ氏)
韓国でエビといえば「大蝦」(テハ=대하)。
コウライエビ(高麗海老)と呼ばれるこのエビはプリプリした食感と深い味わいが自慢の韓国近海で水揚げされるエビです。
コウライエビが成長し甘みが増すちょうど今の秋ごろになると、韓半島西に広がる西海(ソヘ)に面する江華島(仁川広域市江華郡)や安眠島(忠清南道泰安郡)、南塘港(忠清南道洪城郡)など主な水揚げ港にはコウライエビを求め多くの人々がやってきます。
コウライエビの料理といえば、真っ先に挙げられるのが塩焼き。フライパンに粗塩を敷き詰めエビを蒸し焼きにすると、殻まで塩の味が行き届き、絶妙な味加減になります。また、エビの頭は油で揚げてカリカリっとした食感でこれまた美味です。
【トオリ刺身水産(또오리회수산)】
【ヒゲ船長刺身屋 安眠島(털보선장횟집 안면도)】
【スウォン号(수원호)】
ハイガイ定食(写真:韓国観光公社PHOTO KOREA-スタジオ4cats)
ハイガイ蒸し(写真:クリップアートコリア)
日本ではあまり馴染みの少ないハイガイ(コマク=꼬막)は、韓国では「海の補薬」と呼ばれるほど栄養価に富んだ貝で、韓国南西部・全羅南道の高興(コフン)、宝城(ポソン)、順天(スンチョン)、麗水(ヨス)に囲まれた汝自湾(ヨジャマン)沿岸が韓国最大の産地となっています。
ハイガイに火を通すときは、しゃもじなどでゆっくりかき混ぜながら茹でると、ハイガイならではの甘みとプリプリっとした食感が感じられる仕上がりとなります。
茹で上がったハイガイは貝殻の一方を残すようにし、醤油や唐辛子粉などで作ったたれ・ヤンニョムを絡め、ハイガイの蒸し物・コマクチム(꼬막찜)にしたり、茹でたハイガイをむき身にして、キュウリ、ニンジン、エゴマの葉など様々な野菜を千切りにして酢の入ったコチュジャン・チョコチュジャンで作ったヤンニョムを絡めハイガイの和え物・コマクムチム(꼬막무침)にして食べると大変美味です。また、ハイガイの和え物を温かいご飯の上にいっぱいのせて、さらに野菜を加えれば、美味しいハイガイビビンバ・コマクビビンバ(꼬막비빔밥)の出来上がりです。>
【獐島ウェルビーイングコマク定食(장도웰빙꼬막정식)】
【オムジネ・ポジャンマチャ本店(엄지네포장마차 본점)】
甘柿(写真:クリップアートコリア)
干柿を吊るしている様子(写真:クリップアートコリア)
秋の訪れを告げる果物といえば、日本同様、韓国でも柿!
柿が熟する時期になると、柿の産地として有名な韓国南東部・慶尚南道(キョンサンナムド)の密陽(ミリャン)や昌原(チャンウォン)、慶尚北道(キョンサンブクド)清道(チョンド)は町や村じゅう柿色に染まります。
良く熟した甘柿はそのまま食べても甘さが強く大変美味ですが、タンニンを多く含む渋柿はそのままでは食べにくいので、収穫してぶよぶよになるまで追熟させ軟柿(ヨンシ=熟柿)にしたり、赤く熟するまで収穫せず熟するのを待ち紅柿(ホンシ)にしたり、皮をむいて紐に吊るしコッカム(干柿)にしたりと様々な方法で加工します。このような過程を経て渋柿の渋みはとても甘くなり、ケーキやプリン、マカロンなどさまざまなデザートに使われ、人気を集めています。
【カフェ・ハイジ(카페 하이디)】
【カフェヘヨン(카페 해영)】
【Colline(콜린)】
焼き栗(写真;Gettys Image Bank)
マロンパイ(写真:韓国観光公社旅行インフルエンサー取材団「タニム」7期キム・キップム氏)
身震いするような冷たい風が吹きはじめ、そろそろコートをタンスから出して着ようかと思うようになる時期になると、韓国の街中では屋台で焼き栗を売る光景を見かけるようになります。
韓国では栗の皮をむいて生でも食べることがありますが、焼き栗にしたり茹でて食べると、その甘さがより強くなり美味しくなります。栗のでんぷんを素材にゼリーのようにして作ったムクを細長く切り、さまざまな調味料を混ぜたたれ・ヤンニョムや野菜を加えて作るパムムクの和え物・パムムクムチム(밤묵무침)、砂糖・醤油・水あめを加え煮込む栗の甘露煮・パムチョリム(밤조림)など栗料理のバリエーションも多種多様。
韓国の栗の産地として有名な忠清南道公州(コンジュ)や慶尚南道河東(ハドン)では栗を素材にしたさまざまなデザートもあり、人気を博しています。
【ベーカリーパムマウル(베이커리 밤마을)】
【HADONG BAMTOL(밤톨)】
コグママッタン(写真:クリップアートコリア)
コグマパン(写真:元祖海南コグマパンフィナンシエ)
韓国ではサツマイモのことをコグマ(고구마)といいます。
日本同様、韓国でも秋になると、サツマイモの季節で、糖度も上がり食感も最高になります。韓国のサツマイモの産地・全羅南道海南(ヘナム)をはじめ韓半島の南に広がる南海(ナメ)沿岸地域は南からの海風にさらされサツマイモも他の産地のものより美味しくなるといいます。
韓国では焼き芋にしたり、蒸かして牛乳やキムチなどと一緒に食べる人も。油で素揚げしたサツマイモをフライパンで温めた砂糖に絡めて作るコグママッタンや、サツマイモや野菜の千切りをフライにして食べるコグマヤチェティギム(サツマイモ野菜フライ)もまた美味です。
【元祖海南コグマパンフィナンシエ(원조 해남고구마빵 피낭시에)】
【三屋(サモク)(삼옥)】
旧暦8月15日、韓国最大の名節・秋夕(チュソク)。今年2025年は10月6日(月)が秋夕となり前後1日ずつが公休日で秋夕連休、そして3日(金)が開天節、8日(水)が秋夕連休の振替休日(韓国では「代替公休日」)、9日(木)がハングルの日と公休日が続き、土日を合わせると3日(金)から9日(木)までの7連休、中には10日(金)の平日に休暇を取ると最大10連休となります。
韓国の人々は秋夕になると、ご先祖様に感謝する気持ちを込めて茶礼(チャレ)を行います。この茶礼の儀式には今年収穫された農作物で作ったお餅・ソンピョンやナムルをはじめ、煎(ジョン・チョン)、湯(タン)やククといった汁物、薬菓(ヤックァ)などコチュカル(唐辛子粉)やニンニクを使わない食べ物をお供え物として準備します。また、それぞれの家庭、地域の伝統に則って、チャプチェやカルビチムなどをお供えするところもあります。
煎の盛り合わせ(写真:クリップアートコリア)
孔徳駅そば麻浦煎通りのお店に並ぶさまざまな煎(写真:韓国観光公社韓国語ホームページ大学生記者団トラベルリーダー8期クォン・ヨンサン氏)
煎(ジョン・チョン)は茶礼のお供え物としてはもちろん、さまざまなお祝いの席でも欠かすことのできない料理です。
塩などで下味をつけた魚の切り身、肉、野菜に小麦粉をまぶし溶き卵をくぐらせ、油をひいた熱い鉄板やフライパンで焼き色がつくまで焼き上げます。天ぷらのように油で揚げるティギム(튀김)と比べ、衣が薄く食材のふわっとした食感と香ばしい風味が絶品です。
【麻浦煎通り(마포전골목)】
【元祖スンヒネ・ピンデトク(원조순희네빈대떡)】
【外岩パジョン 上典(외암파전 상전)】
韓国伝統菓子・薬菓(写真:韓国観光公社PHOTO KOREA-Toraii REPUBLIC)
現代式プレミアム薬菓(写真:Mannadang)
薬菓(ヤックァ)は、ごま油・蜂蜜などを加えた小麦粉を練り、型取りをして成型、油で揚げる韓国伝統のお菓子です。
ソウルをはじめ全国各地の伝統市場を訪れると必ずと言っていいほど見かける薬菓ですが、近年では新しいながらもレトロな雰囲気漂う「ニュートロ」カフェでも伝統的な茶菓子を現代風にアレンジした薬菓がお目見えし、現代の人々の嗜好に合った韓国伝統菓子・韓菓(ハングァ)として注目されています。
【Mannadang(マンナダン=만나당)】
【手百談(수백담)】
五色ソンピョン(写真:Gettys Image Bank)
中は餡でいっぱいのソンピョン(写真:クリップアートコリア)
秋夕と聞いてまず初めに思い出す食べ物はこれ。韓国を代表するお餅・ソンピョンです。
今年収穫されたばかりのうるち米の粉で生地を作り、豆・胡麻・栗・小豆などで作った餡を包み、半月のような一口サイズの大きさに成型します。蒸し器にかける時には蒸し器の底に松の葉を敷き詰め蒸すので、出来上がるとほのかな松の葉の香りがするのが特徴です。
ソンピョンは元々、家族みんな和気あいあい一緒に作る食べ物で、ソンピョンをきれいにうまく作れる人はかわいい子供に恵まれる、という言い伝えもあります。
【楽園餅屋通り(낙원떡집거리)】
暑さが落ち着く秋の季節、屋外で食べるグルメは何かいつもとは違った雰囲気で、心なしか、美味しく感じます。涼しげな秋風、そして柔らかな陽射し。そんな雰囲気も一層美味しさを感じさせる要素になります。
この秋、韓国で旬のグルメや趣を満喫できる、とっておきの楽しみ方をいくつかご紹介します。
K-FOODフェスティバルKNOCK KNOCK
ヌルンジタルコムタッカンジョン(写真:K-FOODフェスティバルKNOCK KNOCK)
美味しいグルメいっぱい、さまざまなイベントも行われ、来場する人々を魅了する夜市・夜市場(ヤシジャン)。一年いつ訪れても楽しい夜市ですが、特に涼しげな秋風吹くこの時期は夜市を訪れるならベストのシーズン!
ロマンチックな雰囲気、そして若者の活気あふれる秋の夜市を訪れて、秋の夜長を思う存分、満喫しましょう。
【 K-FOODフェスティバルKNOCK KNOCK】
【樹木園キル夜市場(수목원길 야시장)】
【大田中央市場週末祭り夜市場・トングヤノルジャ(동구夜놀자)】
【西門夜市場(서문야시장)】
汝矣島公園の紅葉(写真:ソウル特別市観光アーカイブ)
ノドゥルソムでピクニックを楽しむ人々(写真:韓国観光公社PHOTO KOREA-アン・ヨングァン氏)
残暑も峠を越え本格的な秋を迎えると、首都ソウルを東西に流れる漢江の河川敷にある漢江公園は、友達やカップル、家族連れでピクニックを楽しむ人々でいっぱいになります。公園の近くにはピクニックセットをレンタルしてくれるところがありますので、手ぶらで出かけても、ピクニック気分を満喫できます。
いまでは漢江の名物ともなった漢江ラーメンも河川敷にあるコンビニで味わえますので、ピクニックのついでにトライしてみましょう。また、フライドチキンやトッポッキなど様々なグルメも公園まで出前できますので、地元ソウルの人々のように注文してみてはいかがでしょうか(※出前の方法については下記の「▶首都ソウルを代表する公園・漢江公園の情報はこちら」をクリック・タップした先の☞関連リンクを参照)。
このほか漢江沿いには散策路やサイクリングロードも整備されていますので、秋の空の下、ソウルの街並みを眺めながらゆっくり散歩したり、自転車に乗って颯爽と走ってみるのもいいかもしれません。
【汝矣島漢江公園】
【盤浦漢江公園】
【望遠漢江公園】
青松リンゴ祭り(写真:韓国観光公社)
光州キムチ祭り(写真:韓国観光公社)
秋は何といっても食欲の秋。韓国もご多分に漏れず、全国各地で旬の味覚を味わえるグルメなお祭りが続々開催されます。
リンゴ、カニ、ハクサイ、アワビなど旬の食材をはじめ、全国各地方の地元の特産をテーマにしたお祭りが秋になると目白押しで、さまざまなグルメが味わえ、楽しいイベントもたくさん行われます。
気になるエリアやグルメをVISITKOREAの検索ウィンドウを使って検索して、韓国全国を巡るグルメな旅に、この秋、出かけてみるのはいかがでしょうか。
☞安山大阜ブドウ祭り
TIP. 韓国の晩秋といえば、キムジャンの季節!キムチをめぐる旅
韓国の人々の食卓に欠かせないものといえば、K-ソウルフード、キムチ。
冬の足音が聞こえてくる晩秋になると、韓国の人々は大量のキムチを漬けるキムジャンを行います。このキムジャン文化は家族や近所の人々が総出となって一緒に行う韓国独特の文化で、ユネスコ無形文化遺産にも「キムジャン文化」として登録されています。
韓国の各地方・地域ごとに地元特産の農産物や食材を地元ならではの方法で漬けたキムチは、それぞれ独特の魅力あるキムチとなります。いままでにない韓国の旅をしてみたい方には、韓国各地にある様々なキムチを味わう旅に出てみるのもおすすめです。
-全羅南道麗水・カッキムチ(갓김치):
からし菜特有のピリッとした辛さが独特のキムチ。麗水にある突山島産からし菜で漬けるカッキムチは柔らかな食感と香りのよさで、古の時代には国王に献上されたというほど質と味両面で素晴らしいキムチです。
-全羅南道順天・コドゥルペギキムチ(고들빼기김치) :
キク科の植物・コドゥルペギは日本ではイヌヤクシソウ(犬薬師草)と呼ばれ苦みが強く、キムチにするにはひと手間がかかります。ほろ苦さがクセになる味わいのこのキムチを炊きたてのご飯の上にのせて食べると絶品です。
-忠清南道瑞山・ニンニクの芽キムチ(마늘쫑김치):
鱗片が六つある六片ニンニク(육쪽마늘)の産地として有名な忠清南道瑞山(ソサン)ではニンニクの芽でキムチを漬けます。ニンニク特有のピリッとした辛さとシャキシャキ感ある歯ごたえが絶品です。
☞関連リンク:VISITKOREAセレクション『もっと知りたい、キムチの多彩な魅力』
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※上記の内容は2025年9月現在の情報です。今後変更されることがありますのでお出かけ前に必ずご確認ください。